#14 同属 ページ14
童磨サイド
俺はAちゃんの刀二本をチラッと見た。
一本は日輪刀、もう一本は俺達と手合わせしたときに首を跳ねても死なないようにと買ってきたもの。
彼女なりの優しさだなぁ。
猗窩座殿なんてすぐ俺の顔殴るから。
童磨「Aちゃんだけだよ、俺に優しくしてくれる人は」
『……頭大丈夫?』
童磨「ひ、酷い!」
俺こんなにいいこと言ったのに!
すごい真顔で人間食べながら俺のこと見るじゃん!
──あぁ、でも。
童磨「ふふふ……あははは!」
『な、なに……急に笑い出した……』
この子、自分が食べた死にたがりの人間の中に鬼殺隊の人間が何人かいるってこと知らないんだよね。
俺は知ってるよ。
童磨「いや〜、君って怖いね」
『いや、童磨殿のほうが何倍も怖いよ……ちょっと、なんで痙攣してんの。動かないでよ』
殺したはずなのに痙攣する人間をAちゃんは押さえつけながら食べる。
──階級、乙の鬼殺隊だよその子。
俺は優しいからそんなこと言わない。
同属食べるって美味しいのかな?
…それにしても。
童磨「Aちゃんは、あのお方の血をもらわないの?もらわないと強くなれないよ?確かに栄養素が高い人間食べてるけど、強くなって上弦に上がるためには血戦を申し込んだほうがいいよ!」
俺は笑顔で言う。
『……しない。私は今の上弦の人たちを尊敬してる。だから私はやらない』
童磨「え〜また?俺、Aちゃんと手合わせしたいな〜」
『……しない』
Aちゃんの話し方が黒死牟殿に似てるけど、たぶん血を与えられたからだよね、と俺はそう思うことにした。
童磨「……人間だった頃のAちゃんはどんな女の子だったのかなぁ……」
俺がわざと呟くと視線をこっちによこした。
無言で人間一人を食べ終えたAちゃんは立ち上がると俺を見た。
『……知らない』
礼を言って消えてった。
*
夕闇A……
私の、名前……?
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アリス - 19話の冨が富になっています (2020年3月14日 19時) (レス) id: 935c4787f5 (このIDを非表示/違反報告)
かのん - 冨岡さんの漢字違いますよ (2020年3月3日 16時) (レス) id: 828a7545ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年2月3日 0時