#12 猗窩座 ページ12
堕姫と童磨が目を見開いた。
堕姫「な、なによ!上弦に歯向かうってことは血戦よ!」
『私は称号が欲しいのではない』
童磨「ほら二人とも、落ち着いて」
堕姫は刀から手を退けてくれたはいいものの、ずっと私を睨んでくる。
童磨「えーっと……その刀はね、俺たち鬼の首を跳ねることができるんだよね」
童磨は刀の説明をしてくれた。
堕姫「壊してバラバラにしてやりたい!そんな刀!!」
『──ねぇ』
私は堕姫を睨んだ。
『これは大事なものなんだよね。やめてくれるかな?』
誰にもらったんだっけ。
そもそも、いつから持ってるんだっけ?
記憶がない。
だけど大切なものということはわかる。
『あなただって大切なものを侮辱されたら怒るでしょ?』
童磨「わ〜、怒ってる……」
『怒ってないよ。忠告しただけ』
堕姫「ッ!……何よ!!不細工なくせ」
私は日輪刀を抜いて一気に間合いを詰めて堕姫の首に当てた。
堕姫「にッ……!」
堕姫が怖じ気ずく。
童磨「……ッ二人とも、喧嘩はやめようよ!ほら刀しまって!」
童磨が焦った口調で私の腕を掴んだ。
私は日輪刀をしまう。
堕姫はイライラしながらどこかに行ってしまった。
童磨がため息をついてから言う。
童磨「あのお方に血戦を申し出たらいい」
『やらない』
童磨「え?!それ目当てで今日来たんじゃないの!?」
『だから知らないしやらないって。そもそも血戦って何?』
童磨「血戦ってのは、いわば下剋上みたいなもんだよ。あのお方の血を分けてもらったら強くなるんだ。君も強くなりたいんだろ?なら血戦すればいい!そして上弦まであがっ」
『いやだ』
童磨「え!?ここまで説明したのに……俺泣いちゃうよ?」
扇でわざとらしく顔を隠して泣き始めた童磨を無視する。
ふと、下の部屋に上弦の参がいた。
『彼は……?』
童磨「うん?猗窩座殿だ!猗窩座殿〜!!」
童磨が声を上げて手を振ると猗窩座がこっちを見た。
すると一気に目の前に飛んできた。
猗窩座「またあったな、A」
童磨「あれれぇ〜猗窩座殿はAちゃんと顔見知りだったのか」
猗窩座「血戦をするのか?」
『……しない』
猗窩座「は!?おい、待て!」
童磨「え〜帰っちゃうの?」
『私抜きでやって』
私は暫くして帰ってこれた。
*
「上弦になれたのに……」
誰かが呟いた。
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アリス - 19話の冨が富になっています (2020年3月14日 19時) (レス) id: 935c4787f5 (このIDを非表示/違反報告)
かのん - 冨岡さんの漢字違いますよ (2020年3月3日 16時) (レス) id: 828a7545ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年2月3日 0時