【実況者】君の××をちょうだい (ページ12)

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シナモンとイラズラページ12

約一時間後…

フジ「完成！」

テーブルの上のお皿に積まれた大量のクッキー。

あんなに食べれるのかな……

レモンティーの横に添えられてるシナモンスティック。

クッキーとレモンティーの良い香りがただよってる。

キヨ「んじゃ、食べるか」

フジ「さぁ、席に座ってください」

私は椅子に座る。

二人も椅子に座った。

フジ「朝ご飯食べてそんな時間たってないから、あまりお腹空いてな」

キヨ「あ、フジ食べないの？それなら」

『キヨ、一緒に食べよう』

キヨ「おう！フジは抜きな！」

フジ「オレも入れてー！」

キヨ「お腹空いてねぇんだろ？」

フジ「す、空いてる！」

フジはクッキーをつまんで、口に入れた。

私もクッキーを一個つまんで食べる。

レモンティーを飲む。

キヨ「シナモンスティックって、魔法のスティックだよな！」

フジ「ひと振りするだけでシロップが増える！」

キヨはクッキーを食べてから、

キヨ「あー。美味しい」

そう言った。

『出来立てだからね』

キヨ「そうだな」

キヨがレモンティーに角砂糖を二個入れた。

その時。

角砂糖の入れ方が悪かったのか、私の方に飛んできた。

頬にレモンティーがつく。

私の頬についたレモンティーを、フジが指先で拭き取り、

それを舐めた。

フジ「ほら、ついてるよ」

イラズラをしたい子供のような、無邪気な瞳。

『や、ちょ……』

なぜだか突然フジの顔を直視できなくなり、私はそっぽを向く。

キヨ「ん？どうした？」

キヨは気づいてるのか気づいてないのか。

そんな反応。

『なんでもないよ』

キヨ「そうか？ま、早いとこ食っちまおうぜ。出来立てが冷たくなっちまう」

私はクッキーに手を伸ばす。

少し照れながら。