【実況者】君の××をちょうだい (ページ2)

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敬語とタメ口ページ2

黒い髪と赤い髪の男性。

赤い髪は黒い髪より身長が高い。

黒い髪は赤い髪より身なりが良い。

二人は微笑みながら私に近づいてきた。

私の前で停止して私に挨拶をした。

「貴方様がA様ですね」

『はい、そうです』

「お待ちしておりました」

黒い髪の男性は礼儀正しい言葉使いで私の右手をとった。

「A様ですね」

赤い髪の男性は私の左手をとる。

二人は空いている片手で洋館の扉を開けた。

そのまま私をエスコートするように、洋館の中に入った。

ホコリまみれで汚いと思っていたけど、中は綺麗に掃除されていた。

私は椅子に座った。

二人の男性は私の前に立ったまま、自己紹介をしていく。

フジ「私はフジといいます。なんなりとお申し付けを」

キヨ「私はキヨといいます。どうぞよろしくお願いします」

『私はAといいます。まぁ、私の名前は前から聞いていると思いますけどね』

フジ「貴方様のお母様から聞きました」

キヨ「オイ、フジ……」

はっとしたフジは、ショボンとした顔をしてしまった。

フジ「申し訳ございません……貴方様のお母様は」

『構いませんよ。二週間前に亡くなった……ただそれだけですから』

フジ「も、申し訳ございません」

『謝らなくて大丈夫ですよ。気にしてませんから。それに、私はあなた達より年下ですから、敬語はやめましょうよ』

フジ「そ、それは……」

『できませんか？』

キヨ「全然ヘーきだぜ。な、フジ」

フジ「キ、キヨ！いくらなんでも」

キヨ「でも敬語いらないって言ってるんだぜ？だったらいらねーよ。な、A」

キヨ……

いきなり喋りだしたと思ったらいきなりタメ口になったな。

まぁ、敬語は堅苦しいからべつにいいや。

『いりません。フジ、わかりましたか？』

フジ「はい、わかりました」

『敬語じゃないか』

フジ「敬語じゃないべや……あ」

キヨ「やっと敬語じゃなくなったな」

キヨがフジの背中をたたく。

フジは顔を赤くしていた。