検索窓
今日:23 hit、昨日:0 hit、合計:54,865 hit

#79 手遅れその先に ページ29

梅が侍の片目を潰したそうだ。

流石にそれはマズイのでは…と考えていたら案の定、侍が梅を出せと言ってきた。

梅を差し出したら報復として殺すと思うと出すわけ無い。

なので気が済むまで私の顔を殴れと言ったら本当に殴りやがった。あの野郎ー!

妓夫太郎が取り立ての仕事に行ったので梅と二人で家にいたら、玄関の扉を破壊された。

なんてことしてくれるんだ!と怒鳴るとそこにはあの侍がいた。

また殴られた。暴力反対!!

お前の片目治療したの私だぞ!?

ま、完全に潰れて治せないんですけどね。

梅は私を助けるために部屋にいろと言ったのに出てきてしまった。

二人して捕まって、私は梅が焼き焦げるのを見させられた。

両手が焼けただれるのを覚悟で私は炎を消そうとしたら、侍はあろうことか、私の胸に刀を突き刺した。

医者視点からは致命傷。

月人視点からは手遅れ。

私視点からはまた転生。

あ、死ぬわ。

これ、死ぬ。

だって血が止まらないし、傷口から体の中で繁殖した植物がなんか出てる。

キモッッッ!!何この蔦!?蔦なの!?キモいんですけど!!

口から花弁吐きすぎて喉痛い。

喉痛い以上に胸が痛い。

死にかけの私と梅のとこに妓夫太郎が仕事から帰ってきた。

妓夫太郎は侍を殺していた。

片目、せっかく治療したのにな。

どこか他人目線になりながら、私は妓夫太郎の肩に腕を回して3人で家に帰るために歩いた。

だけど胸からあふれる血によって私はダウン。

妓夫太郎も梅を抱き締めながら雪道に倒れた。

鬼ではなく、まさか人間に殺されるとは思ってもみなかったな。

私はもう動けない。手遅れだ。

私は仰向けで顔に降りかかってくる雪を見ていた。

空は真っ暗だ。なのに雪は白い。


「どうしたどうした。可哀想に」


もうすぐで死ぬというとき、声が聞こえた。

そこには瞳に【上弦陸】とかかれた教祖様がいた。

内心は驚いているのに、寒さと血の不足によって口が思うように動かない。

鬼になった教祖様が私たちに血を与えるために指先を切ろうとしている。


『…きょう……そ…さま…』


私がそう言うと驚いたような顔つきをしている。

やっぱ教祖様は教祖様なんだ。

私はそれだけ言って、血をもらわずに息絶えた。

青い彼岸花の薬、完成できなかったな。

無惨くんを治せる薬はまだ先のようだ。

さよなら今世。またきて来世。









そんな貴方に【透き通る世界】をプレゼント!

なぜか苛立ちはなかった。

#80 大正時代ィ!?→←#78 白い結晶



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (132 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
284人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

7Tw2ErnmNI22864(プロフ) - 更新してください (2月11日 13時) (レス) id: 28c0945122 (このIDを非表示/違反報告)
鶴来 - 初めまして、主人公の性格がどタイプで甘露寺ちゃんみたいにキュンキュンしました!すみませんしばらく更新されていませんのにとても好きになり感想を書かせていただきました!体調に気おつけてお過ごしください (2023年4月27日 1時) (レス) @page31 id: 5619572143 (このIDを非表示/違反報告)
nayu - 面白いです!そして好き!これからの物語も楽しみに待っています!体調に気を付けてお過ごしください! (2021年10月19日 21時) (レス) @page31 id: 4992787aaf (このIDを非表示/違反報告)
叶翔 - 好きです!面白いです!続き待ってます! (2021年9月11日 17時) (レス) id: 07ae9650d0 (このIDを非表示/違反報告)
推し100% - 続き全裸待機で待ってます! (2021年6月12日 13時) (レス) id: 4b24d326f9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年6月6日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。