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#77 殺すためじゃない ページ27

その後、私はみんなの質問の受け答えをした。

戦国時代の話をしていたら、先祖の炎柱の手記を見せてくれた。

そこに一部だが私も記載されていて破ろうとしたら止められた。

"痣"については私もよく分からない。なにせ戦国時代を生きていた私の額に痣は出なかったからな。

刀とかの説明を聞いていたら、自分の刀を思い出した。

私の名刀はおじゃんとなっているのだろう。


「月人くん」


藤の家紋の家で助けた男性が私を呼んだ。


「鬼は藤の花が嫌いということは、薬に藤の花を練り込んで鬼を殺せないかな?」

『あ、それもうやってるぞ』

「ええっ!?」


柱たちがこちらを見た。

「欲しい」という目つきをしているな。


『ちなみに毒薬も作ってる』

「す、すごい!それなら一体でも多くの鬼をころ」

『違う』


私はまた遮った。


『殺すためじゃない。私は医者だ。一体でも多くの鬼を人間に戻すためにしているのだ。お前らと一緒にするな』


私が睨むと男性は「ごめん」と謝ってきた。


『戻すためといっても、人間に戻ってくれた鬼は一人もいないのだがな。私の力量不足で即死させてしまっている。このままでは先に死んでいった者たちに顔を合わせられん』


「即死…?」と呟く声が聞こえる。

柱たちからすれば、鬼を殺せる薬は喉から手が出るほど欲しいだろうな。


『私は決してお前らに薬を分け与えることはしないぞ。自分の手で作るんだな』

風柱「材料は?」

『自分で探せ』

風柱「はあ"?」


青筋立ててきた風柱の拳をひらりとかわす。

【体力無限バフ】を舐めんじゃねぇぞ。


「テメッ!逃げてんじゃねぇ!」

『私はお前とは違って超えてきた屍の数がちげぇんだよ!格の違いだ!』


風柱が舌打ちするのを私は笑う。

稽古してみたいのは山々だが、そろそろ帰らねば。


『もう帰っていいか?お前らも任務だろ?私は患者に薬を届けもしたいのだが?』


今の時刻は夕方になりつつある。

柱たちがここで貴重な時間を潰していいものか。いや、よくない。

私は妓夫太郎と梅が心配だ。

産屋敷にまたここに来ると約束し、私はなんとか帰ることができた。

濃い一日だったな。

それよりも薬をなんとか完成させなければ。

#78 白い結晶→←#76 ついて来いお前ら



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7Tw2ErnmNI22864(プロフ) - 更新してください (2月11日 13時) (レス) id: 28c0945122 (このIDを非表示/違反報告)
鶴来 - 初めまして、主人公の性格がどタイプで甘露寺ちゃんみたいにキュンキュンしました!すみませんしばらく更新されていませんのにとても好きになり感想を書かせていただきました!体調に気おつけてお過ごしください (2023年4月27日 1時) (レス) @page31 id: 5619572143 (このIDを非表示/違反報告)
nayu - 面白いです!そして好き!これからの物語も楽しみに待っています!体調に気を付けてお過ごしください! (2021年10月19日 21時) (レス) @page31 id: 4992787aaf (このIDを非表示/違反報告)
叶翔 - 好きです!面白いです!続き待ってます! (2021年9月11日 17時) (レス) id: 07ae9650d0 (このIDを非表示/違反報告)
推し100% - 続き全裸待機で待ってます! (2021年6月12日 13時) (レス) id: 4b24d326f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年6月6日 13時

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