鬼舞辻無惨の親友はまた生き返る【鬼滅の刃】

#75　目覚め ページ25

目を開けたら私を囲うようにして柱たちが立っていた。

いやなにこのホラー演出。

かごめかごめしてんのか？

息苦しくて薄目になりながら呼吸していたら炎柱が大声を上げた。


炎柱「お館様！！謝花医師がお目覚めになられましたぞ！！」


柱二人が私を起こしてくれたが、私はまだ寝ぼけ眼でいる。


「謝花医師！やっぱり君だよね！？」


私に微笑みかける男性。

誰だこの人と思いながら目を擦っていたら男性はこう言った。


「藤の家紋の家であのとき手当されてた俺は覚えてるけど謝花医師……月人くんは俺のこと覚えてるかな？」

『……もしかして、小さい怪我でも熱出す』

「そうそう！あのときの俺だよ！」


私があのとき唯一助けた男性が柱になっていた。

こんなことってあるのかよ、と思いながら『お久しぶりです』と返事する。


『元気ですか？』

「元気だよ。たまに怪我するけどね」


運命とは数奇なことよ。

男性は私に話しかけてきたが、他の柱がそれを止めた。

せっかく久々に会ったから話したいのにな。


「今は雑談ではなく、この医者から鬼舞辻無惨の名前が出たことを追求すべきときだ」


あ？え？ん？？？

もしかして……私、無意識のうちに無惨くんの名前言ってたのか？

おいおいマジかよ。

そういや妓夫太郎にも一回だけ「無惨くんって誰だ？」って言われたことあったわ。

恋人を想う寝言とかナニソレなんだけど。

って！恋人じゃねぇよ！！


「月人……包み隠さず教えてくれないかな？」


産屋敷が私にほほえみかける。

私は口を横に結んだあと、ハァとため息をつくとちゃんと布団から出た。

……自分の失態は自分で解決しなければ。

身なりを整えてから私は一度お辞儀をする。


『まずは改まったご挨拶を……私は謝花月人。医者です。どうやら私は寝言で鬼の始祖の名前を言ってしまったようですね』


私がそういうと柱たちは眉を寄せた。

あ、この人たち無惨くんのこと何にも知らないんだな。

…といっても、私も無惨くんのことはあまり知らない。


『その反応。どうやら無惨くんは生きているんですね』

「鬼舞辻無惨を君付けするとは」

『別にいいでしょう。人の勝手です。それとも部外者に首突っ込まれてお怒りですか……風柱さん？』


風柱が目を見開く。

戦国時代で私が風の呼吸を使う剣士たちと何回鍛錬したと思ってるんだ。

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