鬼舞辻無惨の親友は生き返る【鬼滅の刃】

#34　見守るもの ページ34

月だけが私を見ていた。

月光が怪しげに木々に反射し、私は刀を持ちながら木の根本に嘔吐している。

月の穢れ……元いた世界では生理痛だが、それが痛いのだ。

縁壱は勘が鋭いから私の体調に気を使って「終わり次第むかえに行きます」と言ったのだろう。

いや、縁壱の場合、人の体が透けて見える視覚を持ってるから私の生理もお見通しだったのだろう。

ひょっとしたら、もしかして……縁壱って私の生理周期知ってんのか？それ、どうなるんだ。

……平安時代のときの男の性に戻りたい。

元いた世界の生理痛は我慢すればなんとかなっていたが、今の世界ではなぜか生理痛が辛い。

こういうのもランダムなのかよ。せめて痛くないとかにしてくれよ。体力無限バフの効果いらないから、生理痛の痛さ無くすスキルくれ。

鬼は斬り終わったからあとは帰るだけだ。

早く帰って縁壱抱き締めたい。耳飾り外したときの縁壱の耳に空いた穴、エ○くないか？？？薄い本作られないか大丈夫か？？？

縁壱は私と違って、結んだ髪の毛の間から見える項とかめちゃくちゃだぞ。綺麗だぞ。

木の幹を叩いた。


『妄想してる場合じゃねぇ……早く帰らねぇと』


縁壱が教えてくれた呼吸法で難なく鬼を斬ることに成功したし、朝には帰らないと。

弟栄養をチャージしたい。

縁壱を愛でたい。

吐き終えたものを一瞥したあと、私は刀に気をつけながら走る。

太陽はまだ登らないから鬼が出るかもしれないな。

ひた走る私に月が帰るべき道を示してくれた。

私は弟たちのことが心配でいた。

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