鬼舞辻無惨の親友は生き返る【鬼滅の刃】

#30　鬼狩り ページ30

私は男性から鬼殺隊という組織を知った。

どうやら連日連夜、人を殺す鬼を討伐するために走り回っているそうだ。

私の家に来るのが遅れてすまないと謝っていたが、謝るのは私のほうだ。

戌亥を弔ってくれてありがとう。

でも、頸を斬ったのにどうしてまた生えたのだろうか。

そう尋ねたら「特別な鉱石で作られた日輪刀というこの刀でしか鬼は殺せない」との説明を受けた。

赤く腫らした目を擦りながら私はその男性と鬼殺隊の本部に出向いた。

私も鬼狩りになりたいと言ったら辛いぞとか女性とかなんだとか言われた。

こちとら彼氏殺されたんだよ。無惨に会って文句の一言言わせてくれ。

私を助けてくれた男性が私のことをみんなに説明してくれた。

すると一度手合わせしてから考えるとしようといわれた。

だから私はそこにいた男性全員を木刀でなぎ倒した。

甘っちょろい筋トレしてんなぁお前らぁ！！

筋トレってのはなぁ心と体がセッションしてから奏でるハーモニーなんだよわかるか！？

筋トレ好きで筋トレ歴60年以上の私をなめるんじゃねぇぞ(元いた世界と前世と今世の年齢足した合計)！！

と、いくらかの言葉をぶつけていたら、お館様という偉い人が私の前に現れた。

病が顔にまで進行しているのに、お館様は微笑んでいた。

鬼を狩る一連の流れを聞いてから、私は日輪刀や鬼の始祖の話も聞いた。

私がこれから住む家の案内もされた。


『何もかも教えてくれてありがとう、煉獄殿』

煉獄「なんのこれしき！それより雅殿には十分な休息をしてから」

『私はもう大丈夫だ』


紅と黄金の髪色をした煉獄は私を見て眉を寄せた。


煉獄「自分を追い詰める必要はない。それにまだ刀が打ち終わってない！雅殿はゆっくり休まれてくれ！」

『そうか…かたじけないな』

煉獄「うむ！」


妙にハイテンションな煉獄から私は厠や風呂場や台所といった部屋の位置を簡単に聞いた。

部屋で一人座って考える。

鬼舞辻無惨とは、無惨くんのことだよな？間違いないよな？

無惨に殺される前、確か「私は鬼になったのだぞ」とかいう話をしてた覚えがあるが……まさか本当に鬼となるとは驚きだ。

……無惨だけが鬼を増やすことができる。

無惨が増やした鬼に、戌亥を殺された。

友達だと言ってくれたのに。

無惨に会って話をしたい。

私は鬼舞辻無惨討伐ではなく、友人として無惨くんに会うべく無惨くんを追うとしよう。


*

☆その心の奥深くに宿るのは友情か、復讐か──？

#31　どこにいたの→←#29　君に贈る花言葉

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す