#1 滑稽だと笑ってくれ ページ1
平成に生まれ、令和を数年生きたら私は大学生になった。
小中高は柔道空手剣道、この三つで私は日本大会一位。
大学生になったら彼氏となる男性が私に近づいてきた。
手を繋ぐことはあったが、その彼氏とはキスを一度もしたことがない。
彼氏は私と同じ年に剣道日本大会二位になった実力者だ。私より一つ年下の彼氏は私によく手合わせを願ってきた。
それもあってか、私と彼氏は仲良くなった。
大学生三年目のある日。
彼氏が大学のレポートが終わったと言ったのでお祝いの品として缶チューハイやビールやつまみやらを袋に入れて合鍵を使い彼氏の家に上がった。
そこで見たのは、彼氏のベッドで彼氏と私の友人がお楽しみ中だった。
「あ……ち、ちが」
『死に晒せええぇぇ！！！』
物理的に高い私は鮭トバ×3をまとめて持ってゴルフのように彼氏の股間にフルスイングした。
缶チューハイを彼氏の顔面に投げたが避けられた。剣道日本二位は馬鹿にならないか。缶は壁に当たり、大きな穴と泡を巻き散らかした。
「ま、待て──」
『このオス犬があああぁぁ！！！』
友人だと思ってた男に左ストレートを食らわして柔道の投げ技を使い一本とる形で投げ飛ばす。
──って誰だよ！！知らねぇ名前で私を呼ぶな！！私の名前はAだッ！！
なんで男同士でヤッてんだよ！！彼氏が受けなんて知りたくなかったわ！！
私は確かにキスとか抱きしめたりそういう行 為は一度もしたことないよ。今まで私は体を鍛えることしか脳がなかったさ。だけどこれは、これはあまりにも──
『お前らなんて絶好だッ！！！』
──酷いじゃないか。
私は彼氏の家の合鍵をぶつけるように彼氏に投げると袋を持つなり自分の家に走った。
胸がこんなに痛いのはなぜだ。彼氏と友人、一度に裏切られるなんて初めてだ。
私が一体何をしたというのだ。一緒に缶チューハイとつまみを食べたかっただけだ。彼氏のレポートが終わったお祝いをしたかっただけなのに。
私は家に帰るなり玄関を荒々しく閉めて袋を床に置き、缶チューハイを取り出し一気飲みした。
日本三大大会で一位になった女は友人に彼氏を取られ、惨めに一人、酒を飲む。
滑稽だと笑ってくれ。
『初めっからやり直してぇ……クソがッ……どーせ私には筋肉しか取り柄がない女ですよーっだ！！』
二本目はビールを飲んでたとき、私はいきなり倒れた。
急性アルコール中毒だろう。
死を身近に感じ、私は意識を失った。
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スイレン(プロフ) - この作品大好きです！続きめっちゃ楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年6月5日 22時) (
レス) id: 712cc87224 (このIDを非表示/違反報告)
弍神 - うおおおおおおお！こんなにもいい作品があったとは！ありがとうございまs(((続きも頑張ってください！ (2020年6月4日 23時) (レス) id: ea6df43fbb (このIDを非表示/違反報告)
きょうちゃん - めちゃめちゃ面白かったです！！続き楽しみにしてます！！更新頑張ってください！！ (2020年6月4日 16時) (レス) id: 69a8ce92b1 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - これすごい面白い！気が狂いそうになるのも分かります！(笑) (2020年6月4日 16時) (レス) id: ae6073fefe (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - 毎度のように続きが気になって狂いそうです。笑笑 (2020年5月23日 13時) (レス) id: 9dc1f8537e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し61903号 | 作成日時：2020年5月16日 6時
