第38章 ページ38
はぁはぁはぁ
荒々しい息遣いが聞こえる。
「かわいいねぇ。どうしたの？涙なんか流して。
泣いてる姿もかわいい。」
そう言って小太りの中年の男がAに近づき舌で涙を拭う。
気持ちが悪くて必死に助けを求め叫ぼうともがくが口にはガムテープを貼られて声ひとつ出ない。
頬に当てられた手が首から下へと伸び男の行動はさらにエスカレートしていく。
いや、やめて、、、！
「やめて！」
やっと声が出せたかと思うとそこは勝己くんの家だった。
なんだ夢か。
「Aちゃん、どうしたの？」
「怖い夢でもみたんか？」
今目の前に2人がいてくれてとても安心する。
「なんでもない。2人がいてくれたからもう大丈夫だよ。」
そう言って私は2人をぎゅっと抱きしめる。
「ちょ、、、Aちゃん、、、」
「おい！デクAに触んな！」
2人とも顔を赤くしてる。
「ずっとこのままだといいのに。」
私がぼそりとそう呟くと2人ともぎゅっと抱き返してくれた。
この日は私がこれ以上悪い夢をみないように2人と手を握ったまま寝た。
朝目が覚めると勝己くんも出久くんも布団から出て朝練をしていた。
私1人だけか。
「おはよう。」
勝己くんのお母さんがコーヒーをいれながら挨拶をしてくれた。
「おはようございます。」
「今日は久々にAちゃんが泊まるから奮発してハムエッグトーストにします！チーズものせちゃう？」
「、、、のせちゃう。」
「ふふふ、じゃあ顔洗ってきて！今準備するからね！」
洗面器に映る自分の顔をみて昨日の夢を思い出す。
あれは本当に夢だったの？
髪の長さが今より短くて黒髪で視点から見える自分の足や座高も短かった。きっと幼い頃の記憶だと思う。
お父さんは私にあんな男と一緒の空間になんて絶対させない。
きっとお父さんに拾われる前だ。
記憶取り戻してもいいのかな。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 19時) (
レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 最初はどうなる!?って思ったけど今はほんわかしてますね！応援してます！ (2021年10月29日 20時) (レス) @page24 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん | 作成日時：2021年8月17日 12時
