第26章 ページ26
「もらえない。もらえないよ。」
「は？受けとれや！」
「これ私にじゃない。」
「目腐っとんのか！お前にだわ！！！！」
違う。これは幼い時のヒーローを目指している私に向けて書いた純粋な手紙だ。
もう、そんな自分はどこにもいないのだから受け取ることはできない。
「今の私に書いてきてくれたら受け取ってあげる。」
「、、、これ、お前が誘拐される日に渡そうと思ってたやつだよ。あの日渡せなくてずっと後悔してた。
いいから受けとれ。」
そう言ってグッと手紙を押し付けて逃げるように部屋に戻っていった。
何それ。なんかムカつく。自分だけその後悔を晴らそうってわけ？
私は記憶が無いせいで晴らすもんもないのに。
「Aちゃん」
ドアからそっと出久くんがでてきた。
「あ、出久くん。」
「ごめん。盗み聞きするつもりはなかったんだけど。かっちゃんのこと怒らないであげて。帰ってきたAちゃんのそばに誰よりも長くいたのはかっちゃんだし今のAちゃんのことを1番知ってるのもかっちゃんなんだ。
ただ今のAちゃんと昔のAちゃんの違いに少し混乱してるだけなんだ。」
「そう、、、だよね。昔の私ってどんなの？」
「そーだなぁ。破天荒で少しドジででもよく笑うんだ。君が笑うと周りも笑顔になるそんな子だよ。」
今の私では考えられない、、、なにそれ
「そ、、、か。笑顔、、、。こう？」
そう言って私は笑ってみせた。
「うーんもう少し柔らかくできる？目をもう少し優しく、、、とゆうか。」
「こー？」
「うん。まぁ、確かに近いかも。もっと口開けて笑ってみたらどうかな？」
「こうか？」
「そうそう。そんな感じ。あ、そうだ。忘れないように。これ！」
そう言って出久くんが渡してきたのは植木鉢から生えてる向日葵だった。
「綺麗。ありがとう。」
向日葵、、、また、私と正反対。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 19時) (
レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 最初はどうなる!?って思ったけど今はほんわかしてますね！応援してます！ (2021年10月29日 20時) (レス) @page24 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん | 作成日時：2021年8月17日 12時
