第11章 ページ11
なんだか部屋の外が騒がしい。
「ねぇ、帰ってきたんじゃない？」
弔さんはチッと舌打ちをし
「はぁ、行ってくる。」
と言った。
「いってらっしゃい」
私はそう手を振った。本当は今の生活に不満がないわけではない。
私だってヒーローを倒したいヴィラン連合の1人だと思ってる。それなのに部屋から一歩も出れないし弔さんに貢献できないのがもどかしい。
弔さんとヴィラン連合が雄英の子と話してる声が聞こえてくる。
どうして私は弔さんの隣であの子を説得する立場でないのだろうか。
なんだか私を差し置いてヒーローの卵をヴィランへと導こうとされるのは嫌だ。本当は林間学校だってついていってヒーローの卵をめちゃくちゃにしてやりたかったのに。
時計をみるとヴィラン連合が帰ってきてからだいぶ時間が経っていた。
お風呂、入らないと。弔さんすぐサボろうとするから。
そう思い私は自分の部屋の扉をノックした。
まだ話中だったしいつもの私ならこんなことしないのに何故かこの日は弔さんの邪魔をするような行動をしてしまった。
ガチャと扉が開いて弔さんが出てきた。
「なんだ」
扉の隙間からあの子がみえた。まただ、また胸がモヤモヤ、ムカムカして、頭が痛い。
「お風呂に入らないと、その子を説得するのは明日でもできるし今日は疲れたでしょ？」
私が話し始めるとあの子は私と弔さんの方をみた。
何か言おうとしたみたいだけど私をみたとたんぽかんと口を開けて目を見開いた。
驚いてるみたいだ。
あの子以外にもヴィラン連合のみんながいてみんなも私と弔さんの方をみていた。
「はじめまして」
私はみんなに笑顔でそう言った。
「A！！！」
あの子が目に涙を浮かべて私の名前を呼んだ。
なんで？
「知ってるやつ？」
「知らない。はずだけど、、、」
「でも向こうは知ってるみたいだ。ちょうどいいお前も説得しろよ。」
なんかちょっと弔さん怒ってる。
そりゃあ、そうか。
私は弔さんの腕をグッと掴んで
「お風呂入ってからね」
と言った。
弔さんは少し機嫌を良くて私の足枷を外してくれた。
ぎゅっと弔さんの腕を掴んでお風呂まで行く途中あの子に向かって「あなたなんて知らない」と言った。
あの子は苦しそうな今にも泣きそうなバツの悪そうな不思議な顔をした。
弔さんはまた少し機嫌を良くした。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 19時) (
レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 最初はどうなる!?って思ったけど今はほんわかしてますね！応援してます！ (2021年10月29日 20時) (レス) @page24 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん | 作成日時：2021年8月17日 12時
