アラサー、おばさんです ページ6
「えーと、上京？笑」
美和子ははぁ？と言う顔をした。
「そんなこと聞いてるんじゃないわよ！
おばさんはどうしたの？」
「あのねぇ、私が介護必要な老人を一人残して上京するわけないでしょ？
お母さん死んだの。」
「え？なくなったの？おばさん。」
「そうそう。歳が歳だし病気だったからね。
ピンピンコロリとまではいかないけど大往生だったよ〜。」
「そっか。
…御愁傷様です。」
「いえいえ」
「で、向こうではどんな生活だったの？
私、あんたが6年間何してたのか気になる！
ずっと介護ってわけでもないでしょ？」
美和子は身を乗り出して私に聞いた。
「さすが、美和子！！！
わかってるわね！私もういろいろ愚痴りたくて仕方なかったのよ！」
さすが女子だわと話好きの女のサガを褒めたたえた。
「愚痴くらいきくわ。」
美和子がどうぞ、と言ったのを合図に私は話し出した。
「私のところめっちゃ田舎でしょう？
だから毎日言われるのよ。その歳でやりたいことやらないでお母さんの世話するのえらいねって！
やりたいことやらないんじゃなくってやれなかったのよ！！！
それで自分の子供に私を見習えって言ったりして…嫌味ですかって感じ！」
美和子は私の愚痴をうんうんと聞いてくれる。
「うわ、それは嫌だわ。
てか完全にそれ嫌味よ、皮肉よ？
あんたよくたえたね。えらいわ！」
「あんた…一家に一人は美和子欲しいもんだね。
私感動したよ！」
と言って涙ぐんでる私をみてコナンくんや安室さんはうわ、とちょっと引いた目でみてる。
うるせぇ、こっち見んなよ！
「それでそのおばさんたちが結婚しろって24過ぎるとうるさくってさ。
女は歳が行くほど価値が下がるって…そんなのこっちはとうの昔に知ってんだよ！！！」
あ、まだ続いてたんだその話と言いつつ美和子は愚痴を聞いてくれた。
「あー出た！おばさんのお節介！
一番迷惑よね。
でも、両方女だから余計意地張り出すやつでしょ。」
「そうなんだよ！本当に最悪ー！！！」
あ、まだ続きあるけどもういっかな…
あの話はしない方がいいよね。
テンション下げるだけだし…
「てか私たちおばさんになったね。」
美和子が急に何か言ってきた。
「えー？」
「だってさ、話題に結婚ってでてきたでしょ？」
「昔も結婚の話ししてたよ。」
「だから、それはどんな人と結婚したいー？とかどんな人がタイプー？とかでしょ。
じゃなくてよ！
私たちも結婚しなって言われる歳になったんだなーって」
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作者名：あーちゃん | 作成日時：2018年8月17日 3時
