あなたと居たい。2

本番。 ページ42

皆の前でたくさん練習したキスシーンの時のキスのフリ。



たくさんキスしてきたはずなのに、皆が見ているからなのか、キスのフリでもとても緊張した。



1番の難関だなぁ…。
頑張るぞ。









長い間この為にたくさん練習してきた。






頑張る。出来る。




大きな深呼吸をする。






シ「頑張ろうな。」









そして私の番が来た。









、




、




、







よし…まだミスはしてない。





次はいよいよ舞踏会のシーン。








よし。このセリフを言い終えたら。




「A姫！」





シルクの登場。






観客が一気に盛り上がった。








そしてシルクと踊る。



ぱっと横を見れば愛華とだほくん。
それに他のカップルたちも踊っている。




、






、







、








そしていよいよラストシーン。








シルクが私にガラスの靴を履かせて…









あれ？








シルクが衣装の王冠を取った。





そして私の事をじっと見つめる。




会場も少しどよめく。









シ「A。







俺は…Aのことが誰よりも大好きです。







俺はずっとAと一緒に居たいと思ってます。






これからも一緒にいてくれますか？」





そして膝をついて手を差し伸べる。






パッと舞台袖を見るとクラスの皆がニコニコしながらこっちを見ている。





仕掛け人。みんな。ターゲット。私の
大規模なドッキリだった。





こんなの聞いてないよ…。







私は幸せで幸せで、涙が溢れてきた。









「はい。こちらこそよろしくお願いします。」








そう言って手を取るとシルクは立ち上がった。




そして本当はここからキスシーンのはずだった。









私達は、優しい口付けを交わした。









「「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！」」









会場全体が歓声で震えた。









私はシルクと居たい。








これからもよろしくね…！









END

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