あなたと居たい。2

大好きな人。 ページ17

走り出した時は、あんなに騒がしかったはずの歓声が聞こえなくなった。









いや。聞こえなくなったんじゃない。









誰も何も言ってないんだ。









やがてそれはざわめきへと変わった。









私にも聞こえた。



「え？何あの走り方。」


「もしかして…足…」


「おかしくね？？」



蔑んだ目が自分に向けらているのがわかった。









やっぱり出るべきじゃなかった。

もう逃げたい。







あっという間に2人に抜かされて5位まで順位は落ちた。








皆が頑張ってくれたのも水の泡だ。









まだざわめきは止まらない。







もう嫌だ。









その時だった。









「A！！こっちだ！！！！A！」









大好きな人が私をよんでいる。

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