横山さん家 (ページ10)

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すばるside

「…今何時や」

仕事から帰ってそのまま信五ときみと忠義と飲んで笑って寝たのは日またいでて…

…もう11時やん！！

昨日 Aと遊ぶ約束したんに…

起き上がろうとしたら両サイドに感じる気配。

「………ふっ笑」

Aと亮が俺の両脇で丸まって寝とった。
寝方も似るなんてさすが双子やな。

さ、起こして遊んだろか。

「A～亮～」

『んん………』

黄「………すばるくん！！」

「お～おはようさん」

黄「すばるくん久しぶり…」

「そやなぁ、昼に会わんもんなぁ…」

亮が先に起きて膝の上乗って抱きついてきた。
小5やんな？もうまだ低学年みたいやわ、いつまでこんなにベッタリしてくれるんやろか…

『………トイレ』

「お、起きた？いける？」

『行けるぅ…』

Aもまだ寝ぼけてるけど下降りてったし、俺らも降りるとするか。

黄「降りる！」

「おぉ、ええやんけ抱っこして降りたるやん」

黄「降りるねん！」

「なんでぇや…」

俺のこと大好きなくせに！

離れるんかお前は！！！

黄「A～～！」

『トイレー！！！』

……俺よりもAが好きなんやもんな、

…Aに負けるんは今に始まったことじゃないんやけどな。

双子が生まれたんは俺が高校生のとき。

可愛いてしゃあなくてさ、もうデレデレやったわ。

俺が世間から注目されるようになったんは高校2年生のころ。
大学なんて進まずに事務所入って音楽ばっかりの人生。

有難いことにいっぱい仕事貰えて、家にいる時間なんてほんの数時間。

各々が仕事や学業で忙しくなってきた時期に、両親が亡くなって。

１番大変やったんは学費とかお金面とかよりも、双子の世話が大変やった。

双子は 5歳とかやったからまだ良かったんかも知らんけど、やっぱ親がおらんのはまだ理解できひん2人にとったらだいぶしんどかったと思う。

よう今ぐれんと真っ直ぐな子に育ってくれたわ、ほんま。

双子の世話は主に弟らがやってくれたかな。

きみは仕事でまぁ6時くらいに帰ってくるけど朝は早いし、こいつご飯あんま作れへんしな。

信五は大学が忙しいながらも、工夫して午前に授業詰め込んだりして昼に帰ってくるみたいな。