貴女がこの世を恨むまで【終】 2 ページ8
法子said
法子「だれか…助けて…」
誰か… お願い…
…聞いて
身動きが取れず、力も出せない私は声を振り絞って助けを求めた。その場にいる誰でも、一人でもいいから手を差し伸べてくれる人を求めた。
·
·
でも、そこにいる人達の心の声は────
【あの子がまさかあの玄奘様だったなんて】
【ああ…なんてことなの…
呪われた力だと知らず私は…】
【オイ奴を見るな。心を食われるぞ】
【封印されたと聞いたが
まさか逃げ出してきていたなんて…】
【玄奘様】【玄奘様】
ここに来て仲良くなった人…お世話になった人…悩みの相談を受けた人もいた人達全員が私の正体を知ると、私を恐れ誰も助けてはくれなかった…。
そして私を【玄奘】と呼び続けた。
·
·
どうして…
誰も私を見てくれないの
ねぇ
聞いて
誰か
聞いて
·
私はただ 救いたかっただけなのに
お父様に安心してほしかっただけなのに
ただ一言
『もう大丈夫』と言いたかっただけなのに
お父様の術で動けない私は、そのまま為す術なく封じの札を貼った箱に入れられ、何処かに運ばれていき、ある山の大岩の中に放り込まれた。
ドサッ
法子父「お前は自分の使命を忘れ
一族の掟を破った！
今一度、その使命を全うしろ！
それが私達への罪滅ぼしだ。」
お父様がそう言うと大岩が動き、外からの光とお父様の姿が少しずつ遮られていく。
私は涙を流しながら必死に懇願したけど、それでもお父様は止めなかった。
·
私は気づくべきだった
たとえ私に人の心が聞こえても
法子父「法子
·
·
お前は、生まれるべきではなかった。」
私の声は人には聞こえないのだと
お父様のその言葉を最後に…
私は暗い闇の中へと包まれていった────
·
·
ただ 守りたかった
ただ 生きたかった
ただ 愛したかった
私は 私でいたかった
────もう後悔しても遅い
夢も 希望も 志も
私自身も 人から…世界から否定された
私は途方もない
絶望の淵に落とされていった────
·
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文月(プロフ) - そちらも大変だったんですね。こちらは初めての合作をする機会があっただけで楽しかったですよ。寂しいですけど、元気でいてください。ありがとうございました。 (2021年4月17日 17時) (
レス) id: d9fb1865d4 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 成りすましのミリア、雪華も悪質なコメントである質問も合作を放置と誘いをしてしまったんです。誠に申し訳ありませんでした。作るの引退をしますのでお詫びします。 (2021年4月17日 15時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月 | 作成日時：2020年10月11日 15時
