三ツ谷隆が恋する無気力男子

第40話 ページ42

夢主side





三ツ谷が早退した





抗争に行くからだ






いつも優しくてお兄ちゃんって感じの三ツ谷だけど
最近はやっぱり喧嘩の数が増えてきていて、
三ツ谷も不良なんだなと思う

本当は三ツ谷には行って欲しくないし、
俺を学校に1人取り残さないで欲しいけど

そんな重い言葉俺には向かないし
何より三ツ谷に迷惑かけたくなかった


だから、我慢する


去年だって毎日1人だったようなものだ

三ツ谷と一緒にいるようになってから
ちょっと感覚が狂っただけ




「おーい、聞いてるかー？Aー
ぼーっとしてると当てるぞー」


なんだこいつ、うるさいやつだな


前みたいに授業中ゲームしてないだけマシだと思え
このつるっパゲ教師






はあ、やっぱり授業ってやだな
三ツ谷がいないと、尚更

俺も早退したい

でも、我慢だ

俺が帰る時もしかしたら
三ツ谷が迎えに来てくれるかもしれないんだから


それまでの辛抱だろ








￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣




6時限目が終わり、帰りのHRが始まった


今日の授業はいつもの5倍長く感じた

早くHRおわれ、
早く帰ろう





あ、おわった
HRおわった

次々とクラスメイト達が教室を出ていく

俺もそそくさとカバンを持って
教室を出る


校舎から出る前に、
俺の携帯がブブブｯと振るえ、
ぽっけから取り出す

携帯を開くと
三ツ谷から1件のメールが届いていた



“門の外で待ってる”



文字を見て、嬉しくなって足早に向かう

良かった、

やっぱり迎えに来てくれてた




門までもうすぐ、

あれ、なんか、三ツ谷の声・・・？
誰かと喋ってる？





「あははは、三ツ谷ちょーウケるー
まじで最高なんだけどーっ」

「ほんとうち三ツ谷となら正直
付き合えるわ〜」

「えっ、分かる〜
三ツ谷は普通にアリだわ」



「はは、ありがとう
でも俺付き合ってる人いるからさ」



「え！？彼女！？ウケる
どいう系？三ツ谷清楚系好きそ〜」

「いやいや、こいう奴が意外と
胸見て選んでたりするんだよな〜」



「そんなわけあるか」



「あっはは、まじウケる〜」




門からこっそり顔を出して
確認すると、
そこには隊服を着たままでゴツいバイクに
乗っている三ツ谷と、

それに群がるパンツ見えるんじゃないかってくらい
スカートの短いいわゆるぎゃるってやつの類の女子が
数名

そこには今朝俺に話しかけてきた女子もいた

第41話→←第39話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す