検索窓
今日:100 hit、昨日:87 hit、合計:68,154 hit

第32話 ページ34

三ツ谷side





あっという間に経った1週間、

いつの間にかAは俺に手伝って
貰わずにいくつか問題が解けるようになっていた



Aが正解する度、
いつもルナとマナに接している
テンションで

過剰に褒めてしまうが、

それはAにとって効果があったみたいだった



顔には出さないが、
確かに嬉しそうにはしていた





試験前日、
いつものように

2人で放課後教室に残って勉強している途中、
俺がトイレに行くと言って席を立ち上がった時


席から離れても、
教室から出ても、

一切こっちを見ない、

ノートから目を離さない、




完全に集中しきっているAに、


何故か感動した





数日前までだったら、


『じゃあ俺も休憩するー』

とか言ってノートに落書きをしだしたりするが、
それが今のAには一切なかった




休憩したい、疲れた、飽きた

なんて毎秒毎秒言っていたAだったが、

今は1度もそんな言葉を吐かなくなった







トイレから出て
教室に戻り


ドアを開ける







「わりい、遅れ・・・・・、、


A?」




よく見ると




Aはうずくまって寝息をたてていた







「、、はあ、」


起こそうかと思ったが、やめた




窓から空を見ると、

少し暗くなってきていた


まあ、もういい時間だし
ここで切り上げるか





Aも、この一週間Aなりに頑張ってたし
もうキャパオーバーなのかもしれない







「頑張ったな、、えらいえらい」



小さな声で囁き、

片手に鉛筆を持ったまま
気持ちよさそうに寝ているAの
頭を撫でる



髪の毛はサラサラで、
この距離からでもふんわりとした良い匂いがした






こんなかわいらしい寝顔で
ぐっすり寝ているAを起こすのも気が引けた




さっさと教科書やノートを片して、

帰る準備を済ます




教室の電気を消し、

2つのカバンを肩にかけて、


寝ているAをおぶる






担がれても起きないこの熟睡っぷり





「・・・相当疲れてたんだな・・・」




カバン2つに人1人おぶって
学校から家まで送るのなんて

さすがにきついかと思ったが



あまりにAが軽くて、
大丈夫そうだな、と安心する




教室を出て階段を降りる








耳元でAのかわいい寝息が聞こえる




好きな人を付き合ってもないのに
おんぶできるのなんて、

同性の友達の特権だ

第33話→←第31話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (130 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
400人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シロ☆ - 紫侍。さん» いえいえ これからも頑張ってください!応援します!! (1月11日 22時) (レス) id: eaf775e562 (このIDを非表示/違反報告)
紫侍。(プロフ) - シロ☆さん» コメントありがとうございます<(_ _)>最近更新がとても遅くなってきていますが、これからも引き続き頑張ります。楽しみに待っていただいて本当にありがとうございます! (1月7日 17時) (レス) id: 6ade4fecf6 (このIDを非表示/違反報告)
シロ☆ - 続き楽しみにまってます!! (1月6日 23時) (レス) @page38 id: eaf775e562 (このIDを非表示/違反報告)
紫侍。(プロフ) - たまごさん» コメントありがとうございます<(_ _)>楽しみにしていただいて嬉しいです!更新頑張ります。 (12月11日 14時) (レス) id: 6ade4fecf6 (このIDを非表示/違反報告)
たまご - ヤダ急展開!!!!!!可愛すぎる!!!更新楽しみにしてます! (12月11日 9時) (レス) id: fd5e919b08 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紫侍。 | 作成日時:2023年9月27日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。