第29話 ページ30
夢主side
1階からはもう呪霊の気配を感じない
そろそろ2階に行くことにする
階段には窓はなく、真っ暗でほぼ何も見えない
廃病院になってから結構経つが、
まだそこらじゅう薬品の匂いがする
2階の廊下を歩いていると、
診察室の前のソファに、何かが座っているのが見えた
警戒しながら近づく
先程祓ってきた呪霊より強そうだが、
まだ俺の存在に気づいていないのか、
人型呪霊は俯いたままだ
全身真っ黒の霧のような見た目だが、
確かに人型だ
ここの病院で何があったのかは知らないが、
俺の存在に気づいていないのだろうか
呪霊は俯いたまま嗚咽の声をあげている
好都合、
呪力を溜め込んだ右拳を振り上げた時
『！！？』
呪霊のまわりの黒い霧のようなものが
右拳にまとわりついた
かなり勢いをつけて、本気の呪力で攻撃したつもりだったが、まるで吸収していくみたいに黒い霧に飲み込まれていく
完全に油断していた、
触れた感じ、おそらくこの呪霊は、
2級以上
この廃病院で出会った呪霊の中では1番と言っていいほど
強い
階級がどうであれもちろん確実に祓うが、
今はとにかく呑み込まれた右腕をどうにかしなければ
本気で引っ張ってみるが、ビクともしない
その間も呪霊はめそめそと泣いたままで、
どいうつもりで俺の腕をとめたのか分からない
今度は、両足に呪力を溜める
身体中の呪力を両足に集中させて、
もう一度思い切り右腕を引っ張る
しかし、それどころか肘辺りまで呑み込まれていってしまった
冷静になろうとするが、
呪霊の体内に自分の腕が入っていくのがどうしようもなく
気色悪い
『離せくそ呪霊！！』
今度は、左の拳で攻撃する
一瞬手応えはあったが、
腕を離そうとした瞬間、
同じように黒い霧に呑み込まれる
最悪だ、
両腕が使えない
ここでは失敗できないんだ、
七海サンとの合同任務だから
絶対に失敗できない、
なんとかしなくちゃ
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紫侍。(プロフ) - マコさん» コメントありがとうございます。そんな風に思っていただいて本当に嬉しいです！これからも頑張ります<(_ _)> (10月30日 22時) (
レス) id: 6ade4fecf6 (このIDを非表示/違反報告)
マコ(プロフ) - 初コメしつれいします！この作品大好きです！！最近は更新ずっと楽しみにしてて、最新話出てるのに気付いた時の喜び半端ないですwこれからも応援してます！！ (10月30日 18時) (レス) id: a670e33e5a (このIDを非表示/違反報告)
紫侍。(プロフ) - 瞳子さん» 嬉しいコメントありがとうございます<(_ _)>モチベ上がります！ (10月11日 18時) (レス) id: 6ade4fecf6 (このIDを非表示/違反報告)
瞳子 - めっちゃ好きです！！続き楽しみにしてます😵💨 (10月9日 20時) (レス) @page36 id: 244aa9f702 (このIDを非表示/違反報告)
紫侍。(プロフ) - ミントさん» ありがとうございます、もっと楽しんでいただけるように、引き続き頑張ります！ (10月8日 10時) (レス) id: 6ade4fecf6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫侍。 | 作成日時：2023年9月26日 4時
