第18話 ページ19
夜中突然、誰かから起こされた
「お兄ちゃん」
妹だった
『なんだよ、便所？俺眠い
近いんだから1人で行けよ』
妹はトイレに1人じゃ行けなかった
夜だからじゃない。昼間でも、
いつでもこいつは基本一人じゃ何も出来ない
睡眠を妨げられて不快に思った俺は、
泣きそうになている妹を無視してもう一度眠りについた
それに、この日は妹が顔も服も泥だらけになって
帰ってきた事で俺まで母さんに怒られた
転んだのはあいつだし、
転んで泥まみれになったのもあいつ
ちゃんと面倒を見てやってなかったから
まだ小さな妹をしっかり見といてあげないとダメ
お兄ちゃんなんだから、妹の事は守ってやらなきゃダメ
こいつのせいで今日は散々イライラさせられている
「兄ちゃん、兄ちゃん
寝ないでよ
1人じゃいけない」
俺の肩を揺らして必死に訴えかけてくる
『歌でも歌いながら行けばいんじゃねーの？
歌歌っとけば怖いのも寄ってこねーよ』
適当なことを言って妹を宥める
「いるから！
ずっと廊下にいるから
連れてかれちゃうから・・・」
『・・・』
まただ
たまにこいうことを言い出す
きょうだいだからなのだろうか？
こいつの言っているナニカは俺には見えないし、
証拠も何も無いけど
何故だか嘘ではないんだなと分かった
こいつには本当に、俺には見えないものが見えてる
でも俺にはどうすることもできない
仕方なくこの日はトイレについて行ってやった
廊下に一緒に出る時、少しだけどきどきしたが、
やはり俺には見えなかった
妹がトイレに入っている時、俺は壁によっかかって
待っていた
すると、トイレのドアからどんどんと強く叩く音がした
「お兄ちゃん！お兄ちゃん！」
『なに、夜なんだから大きい声で叫ぶなよ』
「お兄ちゃんあかない！
助けてあかない！！
お兄ちゃん！」
あかないとは、きっとドアのこと
しかしドアは鍵はかけてないし、
別に古いものでもないはずだ
『はあ、今開けてやるから落ち着けよ』
「お兄ちゃんあかない！
助けてあかない！！
お兄ちゃん！」
『うるせぇよ、だから今開けてや「お兄ちゃんあかない！
助けてあかない！！
お兄ちゃん！」』
「お兄ちゃんあかない！
助けてあかない！！
お兄ちゃん！」
『・・・』
さっきと全く同じ言葉、同じ音程
今中にいるのは
本当に俺の妹か？
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紫侍。(プロフ) - マコさん» コメントありがとうございます。そんな風に思っていただいて本当に嬉しいです！これからも頑張ります<(_ _)> (10月30日 22時) (
レス) id: 6ade4fecf6 (このIDを非表示/違反報告)
マコ(プロフ) - 初コメしつれいします！この作品大好きです！！最近は更新ずっと楽しみにしてて、最新話出てるのに気付いた時の喜び半端ないですwこれからも応援してます！！ (10月30日 18時) (レス) id: a670e33e5a (このIDを非表示/違反報告)
紫侍。(プロフ) - 瞳子さん» 嬉しいコメントありがとうございます<(_ _)>モチベ上がります！ (10月11日 18時) (レス) id: 6ade4fecf6 (このIDを非表示/違反報告)
瞳子 - めっちゃ好きです！！続き楽しみにしてます😵💨 (10月9日 20時) (レス) @page36 id: 244aa9f702 (このIDを非表示/違反報告)
紫侍。(プロフ) - ミントさん» ありがとうございます、もっと楽しんでいただけるように、引き続き頑張ります！ (10月8日 10時) (レス) id: 6ade4fecf6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫侍。 | 作成日時：2023年9月26日 4時
