絆 創 膏

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「 ここはテストによく出るからちゃんと聞いとけよ〜 」







私の嫌いな先生の声 。





どうでもいい授業 。





早く終わらないかなあって思いながら、窓側の席の私は、窓の外を眺める 。







どうでもいいんだ本当に 。






おんなじような毎日 。意味もなく学校に来て、何もしないで放課後を迎える 。






放課後を迎えたら迎えたで、行くあてもなくフラフラ街を歩く 。






どこにいたって、おんなじなんだ 。






ひとりで、何もしないでただただ生きてる 。






生きる意味を見失いそうなこんな私が、最近は生きたいと思う意味を見つけた 。






放課後が待ち遠しいと思える意味を見つけた 。







ピコンッ







携帯が鳴る 。







ラインを開くと、1番上に柊生さんからのメッセージ 。









トーイ ( 今日はまっすぐ帰れよ )








って 。






( はいはい 、帰りますよ )





と送ると 、






トーイ ( 絶対うそだろ(笑) )





って 。






トーイ ( 暇ならウチくれば )







柊生さんは 、優しい 。







けど、私の中にも、家に行く申し訳なさはある 。





返事に迷っていると 、







トーイ ( てかこいよ )






って来やすいようにしてくれる 。






( ありがとう )






お礼を言うと 、






トーイ ( 別に、俺も暇だし )

トーイ( 道に迷わずこいよ )







柊生さんの家に行くのは、実は何回か目だ 。





今までずっと、放課後は街を夜中までウロウロしてた私を気遣って、柊生さんは家に呼んでくれる 。






( 迷いませんよ )






それだけ送って、私は歩き出した 。








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