チューベローズの恋人【呪術廻戦】

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会場内で特級相当の呪霊2体と呪詛師が侵入
死人まで出る前代未聞の交流会が終え、数日。

相変わらず唯一の教え子は停学中、私は減俸中。

安月給では割に合わない任務は一時落ち着き、
高専内施設を盛大に破壊した始末書を提出した帰り道に
訓練中の2年生に捕まった。

悟は出張で昨日から居ない。
今日こそ硝子を誘って飲みに行こうと思っていたのに、
あんなに嬉々とした目を見たらもう断れない。







『相変わらず真面目だね2年は。お利口な学年で日下部先生が羨ましいよ。』




「はあ？煽ってんのかよ。」

「すじこ。」

「確かに、憂太が居ねえと俺らキャラ薄いからな。」









『………いや、パンダがいてキャラ薄いわけないでしょ。』








適当に真希に借りた身の丈程の棒を遊ばせながら
私を挟んで立つパンダと真希の間合いを測る。

生徒相手の手合わせに術式を使う気はないが、
フィジカルモンスター2人に呪言師は骨が折れる。
特に真希が持ってる物騒な呪具は厄介だ。
せっかく腕が治ったばかりなのに、下手すればまた怪我人になる。





あんまり余裕こけない状況に苦笑いしていると
後ろから低い姿勢で突っ込んできたパンダ。
重心を後ろに傾けながら飛んで躱すと、
それを読んで距離を詰めた真希が三節棍を私の頭めがけて振り下ろす。

パンダを蹴って更に後ろに避け
引っ込められる前に三節棍を掴んで奪おうとするが
呪言を放つ気配を感じ、
諦めて姿勢を崩した真希を棘に向かって蹴り上げる。





『…まずは1人』

「― ぶっとべ ―」




『ぅおっ』






起き上がるパンダに攻撃しようと近づくと
呪言によって体が大きく吹き飛ばされる。

パンダを退場させて一気に終わらせたかったが
また振り出しに戻ってしまった。





「っ痛…、こんなん掴むか普通。」

「俺の可愛いケツを踏みやがったな…」









『やっぱ呪言師は厄介だねぇ。棘から落とそうかな…。』


「…………おかか」







飛んできた真希を受け止めながら
呪言の反動で咽せ込む棘。
ポッケから出したらドリンクを一気に飲み干した。









『真希、ソレまだ実戦で慣れてないでしょ。仲間に気を遣って使えないなら勿体ないから先生に貸しなさい。』

「あ？誰がやるかよ。自分で買え。」







『…いや、5億払うほど欲しくはない。』

「じゃあ悟に買ってもらえ。」







『いいの？ほんとに買おうとするよ？』






「……。」

「………やめとけ真希。」

「しゃけ。」

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