33 ページ33
side:Fuma
Aさんと別れてから、鳴り続けるスマホの画面を通話にして耳に当てる。
「もしもし」
《もしもし風磨くん？！もぉ〜何回電話したと思ってるの！》
「2回だけだろ」
《僕、寝る時間削ってるんだからね！》
マリウスは、少しだけ眠そうな声で怒っている。
「それは悪い、あとメールサンキュな」
《ねぇ、何で急にKCグループのこと知りたくなったの？本当に考えてるの？》
「……………」
前にも言われた、考えてるのかと言う言葉。
……考えてるよ。
正確には、考え始めてしまったっていうのが正しいのか。
《風磨くんのお父さん、ずっと待ってるよ？》
「……だよな。正直に言うと、まだ迷ってる。明後日には決めるから、そしたら親父に言うよ」
俺達はそこから少しだけ雑談してから通話を切った。
「さーて、どうすっかなぁ……」
思わず独り言を呟いて、ハッと口元を押さえる。
はっず、無意識だったわ。
でも誰も気に留めていないようで、ホッとしながら手を降ろすとそのまま通話履歴から親父をたどる。
迷ってるなんて言いながら、やっぱり決まってたかも。
俺はそのまま親父に電話をかけると、向こうは夜中だけどすぐに繋がった。
「もしもし親父？こんな時間にごめん、久しぶり……うん、うん……その事なんだけどさ……」
俺は思っている事を伝えて、気づけば10分ほど通話していた。
「じゃあまた」
そして通話を切ると、大きく息を吐き出す。
もう、後戻りは出来ない。
ふと頭によぎるのはAさんの顔。
明後日、全部話そう。
俺のことも、この気持ちも。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 455人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くるみ(プロフ) - 音さん» はじめまして、コメントありがとうございます。ごめんなさい、詳しい表記がしてありませんでしたね……申し訳ありませんでした。次からは表記に気をつけます。リアル設定のお話も今後増やしたいと思っておりますので、またご縁がありましたらよろしくお願い致します。 (2023年2月12日 19時) (
レス) id: befd4e9277 (このIDを非表示/違反報告)
音 - はじめまして。いきなりすみません｡｡｡ この物語はアイドルジャニーズではなくて一般人の設定なんですね｡｡｡ (2023年2月12日 18時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - あいさん» わ〜！コメントありがとうございます✨楽しんで頂けて嬉しいです！とても励みになります〜❤️ぜひ完結までお付き合いくださいっ🥰 (2022年5月8日 19時) (レス) id: befd4e9277 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - すごく好きなお話でワクワクしながら読んでいます。続き楽しみに待ってます！ (2022年5月8日 18時) (レス) @page35 id: ec6f87712f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くるみ | 作成日時：2021年4月15日 17時
