イレギュラー ページ37
強い日差しはだんだんと弱くなり、辺りは徐々に青空から夕方の空に変わり始めていた。
「アンタは混ざらなくてよかったわけ?」
後に名前を聞いたが、あのバカ四人組は武道の友人で名前を千堂敦、山岸一司、山本タクヤ、鈴木マコトというらしい。
武道以外の六人は思う存分小学生のように公園で遊んでいる。
「聞きたいことがあるならさっさと言いなさいよ。さっきからソワソワ・・・鬱陶しいわよ」
「うぐ・・・!え、えーっと、じゃ、じゃあ・・・聞いても良いのかな・・・?」
「そう言ってるでしょうが」
そうは言ったものの、余程切り出しずらい内容なのか先程からあーだうーだしか繰り返さない。
まぁ、大方予想はついている。
2人になったタイミングを見計らっていたし、例の件だろう
仕方ないので自分から話題を出してあげることにした。
「あれでしょ?なぜか重力を無視して浮かんでた釘のこと」
はっきり言ってやると、武道は一瞬息を詰まらせた後、恐る恐るといったように、口を開いた
「そのこともなんだけど・・・俺見たんだ。釘が突然動き出して、それで、化け物がいつの間にかいて、釘に刺されてたんだ」
「ふーん・・・呪霊まで見えたわけね」
「え?じゅ、呪霊?」
なにがなんだかわからないと分かりやすく顔に出ている武道は放っておき釘崎は内心頭を抱えた。
恐らくイレギュラーだ。
あの時、あの場には負の感情がこれでもかというほど充満していた。
そんな現場で釘崎が術式を使っている現場を目撃してしまい、挙句の果てに術式を放った先に呪霊がいるとなれば・・・
いろんな状況、条件が組み合わさって呪霊が見えてしまうことは不思議ではない。
基本一般人には呪霊が見えない。
が、たまに例外があるのだ。
呪術師ではない人間が呪霊を肉眼で確認できてしまう例外の場合が
「まぁそれについては追々説明する。また今度ね」
「え?今してくれるんじゃ・・・」
「今日は色々あって疲れたでしょ。それに、彼女がお呼びよ」
武道は気が付いていなかったようだが、先ほどからヒナがエマと一緒に武道と話す機会をうかがっているのだ
どのタイミングで出ればいいのか完全に邪魔してしまっていた
「あぁごめんね!話の最中だったでしょ?」
「いいのいいの。たいした話じゃないから。お邪魔虫は退散しまーす」
そろそろいい時間だし帰ろうと、足に力を入れて立ち上がる。
武道は何か言いたそうだが、無視だ無視
いずれ話すのだからそれでいいだろう
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ももん - やっば!野薔薇ちゃんめっちゃイケメンそしてクロスオーバー増えろー続き楽しみにしてます!! (2021年9月20日 1時) (レス) id: 235b182826 (このIDを非表示/違反報告)
澪奈(プロフ) - 更新待ってました!このお話すごく好きです!野薔薇ちゃんがかっこいい…。続きも楽しみにしてます! (2021年9月19日 12時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し48535号(プロフ) - 更新ありがとうございます!!めちゃめちゃ待ってました! (2021年8月27日 22時) (レス) id: c71c83be9f (このIDを非表示/違反報告)
まい - 更新待ってましまた!!!ありがとうございます!続き気になるー! (2021年8月27日 18時) (レス) id: d97db629db (このIDを非表示/違反報告)
トムジェリ(プロフ) - 続きがものすごく気になります!!更新頑張ってください!!! (2021年8月26日 1時) (レス) id: cc774e2595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まお | 作成日時:2021年7月9日 21時