喧嘩 ページ27
絶えずここには誰かが殴られる音が響く
少数に対して数でみっともなく囲んできても
長内が理不尽な理由で武道を殴っても
現在進行形でパーチンが長内に殴られてても
釘崎は腕を組んでただ見てた
だが、長内が一発一発殴るたびに怒りはフツフツと湧き上がり、見えないところに蓄積し続ける
それでも傍観を決め込む
それが自分の今やるべきこと
黙って見てる
これはパーチンの喧嘩
自分の喧嘩ではない
だから・・・・
「男なら自分がやろうと決めたことは最後まで通す。自分で決めた相手は自分の手でボコす。同じ男ならわかるわよね?佐野の言う通り黙って見てろ」
パーチンがいつやられるのか気が気でない武道にそう言った
そりゃ目の前でボコられている相手が一応かかわりのある相手ならばすぐにでも応戦して助けたいと思っても別に不自然ではない
むしろ自然なことだ
でもそれとこれとは話が別
ぶっちゃけ何が一番正しいかなんてわかったもんじゃないが、少なくともパーチンが自分でぶちのめす相手はまずは自分でやるべきだと思っているはずだ
だから黙って見る。それ以外に選択肢はきっとここにはないのだと思う
アイツが諦めない限りは誰にも止める権利はない
「おい、コイツ立ったまま気絶してるぞ!」
だから最後まで自分を貫き通したアイツをゲラゲラと下品な声を上げて笑う奴らにどうしようもない怒りが沸いた
マイキーが倒れ掛かったパーチンを受け止める
そうするとムカつく笑い声をあげていた奴らが一斉に黙った
「ごめん・・・マイキー・・・俺、ふがいねぇな・・・・」
「何言ってんの?パーチン。お前、負けてねぇよ」
倉庫内が静寂に包まれていたことにより、マイキーの声はよく響き、全員に聞こえた
そしてそれをバカにするように笑う声
とうとう我慢ができなくなり、声をあげる
「何みっともないことしてんのよ。ダサいんだよテメェら。見てるこっちが不快なんだよ」
そして倉庫には二度目の静寂が訪れた
面白いことにメビウス一人一人の顔はそれぞれ苛立ちに染まっていた
一瞬の静寂の後様々な暴言が飛び交う
「調子乗ってんじゃねぇよクソアマが!!」
「負け惜しみ言ってんじゃねぇぞ!」
「なめんじゃねぇ!」
次々と暴言が吐かれる中、釘崎はなんてことないような表情で長内に向かっていくマイキーを見ていた
自分のうっぷんを晴らしてくれる一発を見逃さないようにじっと見ていた
じっと見ていないときっと見逃す
コイツの一発は一瞬で終わるから
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ももん - やっば!野薔薇ちゃんめっちゃイケメンそしてクロスオーバー増えろー続き楽しみにしてます!! (2021年9月20日 1時) (レス) id: 235b182826 (このIDを非表示/違反報告)
澪奈(プロフ) - 更新待ってました!このお話すごく好きです!野薔薇ちゃんがかっこいい…。続きも楽しみにしてます! (2021年9月19日 12時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し48535号(プロフ) - 更新ありがとうございます!!めちゃめちゃ待ってました! (2021年8月27日 22時) (レス) id: c71c83be9f (このIDを非表示/違反報告)
まい - 更新待ってましまた!!!ありがとうございます!続き気になるー! (2021年8月27日 18時) (レス) id: d97db629db (このIDを非表示/違反報告)
トムジェリ(プロフ) - 続きがものすごく気になります!!更新頑張ってください!!! (2021年8月26日 1時) (レス) id: cc774e2595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まお | 作成日時:2021年7月9日 21時