廃墟 ページ21
まだ歩くごとに汗がにじみ出るほどの暑さというわけではないが、いまだ春用のパーカーを着ている釘崎にとっては鬱陶しい暑さだった
パパっと呪霊探索をして夏服を買っていこうかとふと考える
まだ服を数着買うお金は余裕で残っていたはずだ
そうと決まればと前に進める足のスピードは速くなる
目的地はもうすぐそこだ
ここからでもすっかり朽ち果てた倉庫のような建物が見える
ここに目を付けた理由はいたってシンプル
ボロ臭い建物だからだ
基本ボロイ建物には呪霊が集まりやすい
ボロイ=お化けという人間の恐怖の感情につられて集まることが多いのだ
基本釘崎は探索場所に困ると廃墟を巡る
さっそく入り口を探そうと思ったが、その前にかすかに人の声が目的の倉庫から聞こえて足を止めた
ひとけのない廃墟なら不良が集まりやすいと最近知った釘崎は、この場合に取るべき行動は引き返すことだとわかっていたが今回はそうしなかった
「アンタらこんなとこにも縄張り広げてたのね」
倉庫でたむろしていたのは東京卍會総長のマイキー、副総長のドラケン。
三番隊隊長のパーチンに副総長のぺーやんだった
揃ってこちらを向く四人に軽く手を振りながら倉庫内に入っていく
顔見知りならわざわざ引き返さなくても不自然なく呪霊の確認ができる
「例の抗争の話し合いでもしてた?」
「そうだよ。これからの方針決めてた」
何でもないように笑いながら答えるマイキーに対し、三番隊の二人は釘崎を睨みつけていた
だがお構いなしにさりげなく倉庫内にくまなく視線を巡らす
上下左右に目を向けると・・・・やはり数体の呪霊がウロウロ動き回っていたり、じっとこちらの様子を伺っていたりした
「テメェ、このアマ・・・邪魔しに来たならとっとと出てけ!」
「失せやがれコラ!」
「あ?」
ムカつく言われように思わず口のはしがヒクリと動いた
確かに大事な話の最中に割り込んだのはどちらかといえば悪いと思っているが、いちいち癇に障るような言い方にムカつくのは仕方のないことだと思ってもいいと思う
「うっさいわね!確かに急に割り込んできたのは悪いと思ってなくもないけど、どこをどう見たら邪魔しに来たように見えるわけ!?」
「知らねーよ!ていうか思ってなくもないって結局どっちだよ!」
「ぱーちんの脳みそはミジンコだぞ!なめんなよコラ!」
「どこをみてもナメる要素しかないじゃないの!!」
三人のぶつかり合いはドラケンによって沈められたとさ
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ももん - やっば!野薔薇ちゃんめっちゃイケメンそしてクロスオーバー増えろー続き楽しみにしてます!! (2021年9月20日 1時) (レス) id: 235b182826 (このIDを非表示/違反報告)
澪奈(プロフ) - 更新待ってました!このお話すごく好きです!野薔薇ちゃんがかっこいい…。続きも楽しみにしてます! (2021年9月19日 12時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し48535号(プロフ) - 更新ありがとうございます!!めちゃめちゃ待ってました! (2021年8月27日 22時) (レス) id: c71c83be9f (このIDを非表示/違反報告)
まい - 更新待ってましまた!!!ありがとうございます!続き気になるー! (2021年8月27日 18時) (レス) id: d97db629db (このIDを非表示/違反報告)
トムジェリ(プロフ) - 続きがものすごく気になります!!更新頑張ってください!!! (2021年8月26日 1時) (レス) id: cc774e2595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まお | 作成日時:2021年7月9日 21時