遭遇 ページ17
「まぁ私が集会に参加したからといって抗争に関わるわけでもないけど・・・」
集会が解散になり、まばらにバイクが走り去っていくのを眺めながら自分もホテルまでの道のりをのんびり歩く
歩きながら脳裏に浮かぶのは先ほどの集会のことだ
釘崎としては
これは東卍がつけるべき落とし前なのだろう
なにより、自分が愛美愛主を殴ってやりたいと思ったのは反吐が出るほどのクズ野郎で不快だと思ったからだ
基本自分の感情に良くも悪くも正直な釘崎はこういう時容赦なく気に入らない奴はぶっ飛ばしてやりたいと思う性質なのだ
出来ることなら一発お見舞いしてやりたいところだがそれは堪えることにする
今回ばかりは仕方ない。おそらく東卍がキッチリ落とし前をつけてくれるだろう
そう自己完結しながらホテルのドアの取っ手に手を掛けた
「あれ、野薔薇ちゃん?」
手に力をこめる寸前、背後から聞き覚えのある声が聞こえた
「ヒナ?」
声を掛けてきたのは武道と帰っていったはずのヒナだった
恐らく武道と別れた後なのだろう
背後にいたのはヒナだけだった
「野薔薇ちゃん家に帰らないの?」
一瞬ヒナの質問の意図が分からなかったが、しばらくして意図を理解すると思わぬアクシデントに思わず頭を抱えたくなった
「(あー、そうよね、・・・普通学生が家に帰らずホテルに入ろうとしてたらおかしいわよね・・・)」
だが残念ながらこの世界に釘崎の家は存在しない
勿論ヒナに別世界からきたのでここに自分の家はありませんなんて言えるはずもない
どう言い訳しようか頭を回転させるもそう簡単にヒナを納得させるような内容は思いつかなかった
どうしたものかとうなっている間、ヒナは一歩も動かずにこちらの答えを待っている
自分が何か言うまで動かないつもりらしい
そして考えに考え抜いた結果・・・
何とかギリギリ不自然じゃない程度の言い訳を思いついた
「じ、じつは・・・今家出中なのよね・・・」
なんとか絞り出した答えに納得するかどうか若干の不安を覚えながらヒナがどう出てくるのかと、次は釘崎がヒナの答えを待つことにする
ヒナはというと黙ったまま何やら考え事をしているようにあごに手を添えていた
しばらくすると考え事は終わったようで、ヒナはあごに添えていた手を下におろした
「じゃあうちに来る?」
「・・・・え?」
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ももん - やっば!野薔薇ちゃんめっちゃイケメンそしてクロスオーバー増えろー続き楽しみにしてます!! (2021年9月20日 1時) (レス) id: 235b182826 (このIDを非表示/違反報告)
澪奈(プロフ) - 更新待ってました!このお話すごく好きです!野薔薇ちゃんがかっこいい…。続きも楽しみにしてます! (2021年9月19日 12時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し48535号(プロフ) - 更新ありがとうございます!!めちゃめちゃ待ってました! (2021年8月27日 22時) (レス) id: c71c83be9f (このIDを非表示/違反報告)
まい - 更新待ってましまた!!!ありがとうございます!続き気になるー! (2021年8月27日 18時) (レス) id: d97db629db (このIDを非表示/違反報告)
トムジェリ(プロフ) - 続きがものすごく気になります!!更新頑張ってください!!! (2021年8月26日 1時) (レス) id: cc774e2595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まお | 作成日時:2021年7月9日 21時