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「…なんか、アイツが変な質問しちゃって…ごめん」
重い空気に包まれる中、先に沈黙を破ったのは善逸だった
下に落としていた視線を善逸に向ける
「まぁこっくりさんが本当に来たとは限らないし、さっきの質問の答えは信じなくて良いんじゃない?俺も明日の天気が晴れだとは思ってないしさ」
もう、これ以上
「Aは3人家族に違いないし。だってほら、俺Aの家族と一緒にお花見したのちゃんと昨日の事のように思い出せるよ」
深く考えるな、って
「兄貴…あ、獪岳の事ね!アイツも居たよね。Aが確か誘ってくれて…俺はめちゃくちゃ嫌だったんだよ?あんな奴が来たら空気悪くなるってさ」
口では言わないけれど、明らかに善逸は私に壁を作っていた
また、だ。
私は何も知らないまま、善逸に辛い思いをさせてしまっている
それは私が無力なのが原因だ
……前に炭治郎に言われたじゃないか、善逸を救ってくれって
例えどれだけ私が無力でも、できることは全部尽くしてその約束を果たさないと。
「善逸」
「っ、な、何?」
「甘味処行こう!」
「え」
「こっくりさん、頑張ってやってくれたから、そのお礼にって事で!お願い…します」
善逸の手をぎゅっと掴んで顔を近づけ、かなりの至近距離で目を合わせる
「う゛、ちか、顔近い無理無理無理近いッ!!」
·
庭で高速羽子板をやっていた炭治郎と伊之助さんに一言外に出ると伝えて、
私が働いている香代さんのお店がある街ではなく、少しだけ距離があるもっと都会な街に私達は来た
その街には前から美味しい和菓子がいっぱい有ると有名な甘味処がある
前から善逸と行きたいと思ってたから、来る機会ができてよかった…!
お店に入って席につくと、甘い香りが漂ってきた
「ささ、お好きな物を頼んで!お金は気にせずに!」
「え!?いやいやいや普通に俺が払うよ!?」
「さっきお礼するって言ったでしょ〜。私が払います!」
働いて頂いたお給金は最初に善逸の為に使うって決めたんだから。
全然妥協してくれない善逸に『お店出禁にするよ』と言うと大人しく和菓子を注文してくれた。
「はぁ…Aに奢らせるなんて男としてダサいよ終わってる…」
「どうしてそう思うの?善逸は世界一かっこいいのに」
「え、あの、え?スラッと唐突にそういう発言するの辞めてもらっていいですか?心臓がビックリしてぎゅいんとするので」
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なつな(プロフ) - めーぷるさん» どうでしょうかね…?((コメントありがとうございます!! (2019年12月21日 0時) (レス) id: 9003ee59c3 (このIDを非表示/違反報告)
なつな(プロフ) - 夢衣さん» そう……です!!!← (2019年12月21日 0時) (レス) id: 9003ee59c3 (このIDを非表示/違反報告)
めーぷる - まさかまさか、夢主鬼説…?違うか…。 (2019年12月17日 22時) (レス) id: 565358e56d (このIDを非表示/違反報告)
夢衣 - 22話の善逸のセリフって!!!!もしかして伏線だったりするんですか!?!? (2019年12月17日 8時) (レス) id: 49eb77c72b (このIDを非表示/違反報告)
なつな(プロフ) - 美波音さん» わぁぁあ久しぶりのコメントありがとうございます!!!!!!!!!受験生なので更新する間がだいぶ空いちゃうかもしれませんがゆるゆる頑張ります! (2019年12月11日 20時) (レス) id: 9003ee59c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつな | 作成日時:2019年9月1日 16時