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ゆっくりとギターのある所に近づいた

実物のギターを見るのはこれが初めてかもしれない。

A「きれい、、、、」

黒いベースにピンクのライン

スタイリッシュなギターだった

A「ぴかぴかだ、、ちゃんと手入れされてるんだな、、」


部屋全体はほこりっぱかったが、

この楽器の周辺は異様なまでにきれいだった


  少し触ってみたい



良くない事だと言う事は分かっている

勝手に触ってもし壊してしまったら弁償問題になるだろう


でも。膨れ上がる好奇心を抑えることはできなかった

一番左の弦に触れようとしたその瞬間



「ねぇ、俺のギターに何してんの?」

  真後ろから声が響く


  足が震えた


この感覚は、身体と心に沁みついている





どうしても家出をしたくて、

父親と母親の目を盗んで玄関にたどり着き

ドアノブに手をかけたその時



「おい、、、、どこに行くんだ?」


低く、怒気が混ざった声が背後から響く



そのあとは、思い出したくもない


しかし、身体は、心は、あの時のことをしっかりと覚えている




脳裏に記憶がフラッシュバックし、

固まって動けないでいると


足音が近づいて、左肩をつかまれた



??「おいって」
A「ごめんなさいごめんなさいすいません
  申しませんから許してくださいすいませんっ」

ほとんど反射でそう口から出た


このひとはあいつではない


頭ではそう分かっているのに

防衛本能で口が勝手に動いてしまう


涙は出ない、どちらかというと思考は正常だ


しかし、防衛本能は恐ろしいもので、

身体は無自覚で自身を守ろうとする

例えるなら、目の前に物が飛び出して来たら、

眼球を守るために瞼が瞬時にとじられる

それと同じだ




その時



ガシッ

手首をつかまれてとっさに小さい悲鳴が出る




終わった、、、、



??「あーもう大丈夫だからそんな謝んな
  騒がれると迷惑だから」



必死に下げていた頭を上げると

ばつが悪そうに目線をそらしたピンクのメッシュが入った

ショートボブの女の子が立っていた





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作者名:ゆうき x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年1月15日 22時

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