love me not. (ページ35)

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orange 7 ページ35

ヨンアとジホに、未だにBIGBANGを知らない事を避難され

こうなった今、ジヨンに失礼かとも思ったけど、
これ以上の適任者はいないから

“ライブとか、沢山してきたんだよね？
その映像とか…ある？”

『あるけど、全部俺ん家だよ。
…今から行く？』

“えっ？！
ジヨンの家…？”

『実は、車ならすぐそこなんだよね。
行こうよ！』

あたしの家にいるのは、もう慣れたけど
ジヨンの家に行くのって…緊張する。

でも見たい…。

“うん。よければ。”

『いいに決まってんじゃん。』

慌てて用意して、車に乗り込む。

流れる夜の景色が、いつもより綺麗に見える気がする。

たまには誰かに運転してもらうのも悪くない。
それがジヨンだから、なおさらなのかな。

ハンドルを持って前を見てるジヨンの横顔。
いつの間に銀髪にしたんだろ。

真横にいるのに前ばっかり見るのね。
ちらっとこっち見るとか、しないのかしら。

うーん。

ハンドルから右手を取って、
そのまま腕を引き寄せ
自分の左手で手を繋いだ。

『俺、右利きって知ってた？』

“うん。でも、これがいいの。”

それでも前を向いたままのジヨンは
だけど優しく微笑んで何も言わないから

あたしもそのまま、ジヨンの肩にもたれて前を向いた。

ジヨンの近くで、甘い香りが強くなる…。
胸いっぱい、その甘い香りを吸い込んだ。

『Aちゃん…着いたよ。』

あたしまた寝てたの？！

“ごめんっ！”
やっぱ抗えない…。

『いいよ。
もうちょっと、このままでいる？』

悪そうなジヨンの顔が近づいてくる。

“いいえ！BIGBANG見るから！”

さっとジヨンから離れると

こちらに身をのりだしてきたジヨンが
拗ねた顔で

『俺が我慢して運転してたのわかる？
Aちゃん、何の香水つけてんの？』

“ガーデニア…。”

髪を弄んでた指が
頬を滑り首筋を通り胸元近くに降りてくる。
『すげぇいい匂い。』

全神経が指に集中する。

触れられてる線がビリビリする。

『ドキドキしてんね…』
ガシッとジヨンの手を掴む。

するってば！！

“やめて。”

『じゃあ…キスして？』

逆の手であたしをジヨンに向かせて
唇が触れそうな距離まで詰められる。

あたしはまだまだ、このドキドキに全然慣れなくて。

“しない！”
そう言ってジヨンの腕をどけようとすると

ふっと笑ったジヨンが

『じゃあ明日、Aちゃんの香水貸してね。』

あたしの下唇を包み込むように
ゆったりとキスをした。