第１９幕 ページ22
(前の話は、性格はこんな感じにガッツリ変わるんだな…と頭の片隅に入れておいてくれればと思います。医師は性格は屑だけど歌上手いからムカつく歌姫(蛍)で、芸者はある意味で純粋な京都の芸鼓さん(白孔雀)です。性格と衣装の結びつけは私的な妄想になります)
・
試合から帰ってきたサバイバー達は体のコリをほぐした後に、すたこらと出て行く。試合以外は原則自由だ。試合後に戦績によって支払われるエコーを使って買い物(荘園内)に行く者もいる
「やっぱり怖いなぁ…ジョゼフさん」
「治るって分かっていても慣れないですね、切り刻まれたり、抉られたりするのは」
「あの人に限らず大体は……っていうか、リジーさんが来てからの１か月はあれがあるから。しなかったというよりは出来なかっただけよ」
うっすらと残る傷跡を撫でながら脚本家の目覚めを待つ３人
しかし目覚める気配はない
「これって試合が終わったら揃って目覚めるんじゃなかったっけ…？」
「そう言ってたよね。ナイチンゲールさん」
「私の眼にはまだ眠っているように見えています」
自身達には無いフワフワの毛布に包まって眠る脚本家。寝息１つ聞こえないので、寝ているのかも定かではない
「何でリジーさんだけ毛布かけられてるのよ！！私だって寒いんだから！」
「マーサさんはご存じないんですか？リジーさんは寒い場所に居過ぎると、肌が荒れてしまうんですよ。だから試合が始まった後に、ナイチンゲールさんが毛布を掛けに来ているんです」
「それってよく言うかんそーはだってやつ？」
「その事を何でヘレナが知ってるのよ……」
「私もリジーさんにはお会いした事がありますから」
「謎よね、リジーさんの交友関係って」
「そうだよね！？僕もびっくりしたもん！
脚本家の過去に疑問を持つ者が現れ始めた。
小説家は現実にありえないことを文章としてしたためるが、脚本家の過去は創作に負けず劣らず数奇なものだった
「とりあえずエミリーさん呼んで来ない？このままにするのもあれだし」
３人が医師を連れて待機部屋に戻って来た時、
脚本家は姿を消していた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜玄 | 作成日時：2021年6月19日 21時
