WORLDが一つ ページ1
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此処はシュピール地方のとある私立高校。
ここに通う生徒は皆資産家や素封家、長者のご子息やご息女が通じて多い。
その中でも生徒会執行部という名目で勇猛果敢、温厚篤実の集まりと噂される人間が広く集まる組織がある。
生徒会と言っても生徒からの要望や不満を聞き、議案を出すことはほとんどなく、本人らはのんびりゆったり学校生活を過ごしている。
一般的な学校行事の一端は全て代々の生徒会に任せている為、教師側は立てる顔が無く、生徒会の方が人望や頭脳面で大きく勝っている故どちらかと言うと教師よりも生徒会の方が立場は上と言える。
文武両道を掲げる高校は部活動も活発に行われ皆が粛々と責任感を培い自主的に行動できる人間性を養っている。
その中でも表では口に出せない秘密裏に活動している組織もある。決して公式と言うわけでも非公式というわけでもない。
ただ教師はその活動を看過している為、"生徒会以外"生徒側は謎に思っているが決して噂になることはない。
何故ならその組織が言論封殺を徹底的に行っているからだ。その対処の仕方は言葉狩りと言わんばかりに不憫で堪らなくなるらしい。
だがその組織の理念は荒唐無稽と指を指される様なものと言われている。
[没分暁漢を一心不乱に]
と一見何を言っているのか分からないが簡単に言うと「なこうど」である。
その様子を少し覗いてみよう。
ﾋﾟﾋﾟｯ「総班長、屋上が占領しているやさぐれた野郎共の対処を」
ﾋﾟｯ『了解。今向かう』
「今総班長に連絡したわ。」
「おー、今主役たちがサボりに行ってたから助かる」
「サボりを手伝うっつーのもなんかなぁ、」
「まぁ俺たち、モブだし。」
「てかその野郎たちも阿呆だな」
「あの人同情誘って仲間に連れ込むからな」
「俺も1年の頃それされたわ」
＿＿＿＿＿＿＿
『……』
『知ってるか。生徒会てのは長靴で海に入る程の馬鹿の集まりだ。』
『だが私達はその馬鹿共の人生を1ミリの乱れなく送らせる義務がある。』
『その義務はお前達にとって消しカスみたいなものだが私にとっては心臓を握られてる様なものだ。』
『邪魔をしたいのならすればいい。
私が上司のパワハラでボロボロになっていいのなら』
「、なんか…お前も大変なんだな、」
「悪かったよ総班長、これからは真面目にするよ…！」
『人不足が深刻になってる。新入生はまだか』
「あと二週間後だった気がしやす」
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作者名：よろ | 作成日時：2021年7月30日 11時
