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TH「あ、個室でお願いします」
いやだ
TH「…？座んないの？」
なんで、
「な、なんで…いるんです、か…」
TH「え？そこから？」
軽く鼻で笑う、その癖
伏し目がちに笑う、その顔
全てが記憶のままでまた体が震え出す。
会社から出てすぐの所で私を待っていたこの人は、有無を言わせずに私をどこかへ連れてきた。
ここは居酒屋…？
個室に通され、扉の奥の席へと促される
とうとう逃げ場がなくなってしまった。
だからといってすんなり座る事も出来ないから
こうやって棒立ちのまま、また恐怖に駆られている
TH「とりあえず座んなよ。俺は話がしたい。
あ、けど…またAちゃんは逃げちゃう？」
「…っ」
"また逃げちゃう？"
その言葉でフラッシュバックしそうな記憶を必死に押し止める。駄目だ、泣くな。泣くな、私。
結局ぎこちない動きで掘りごたつ式のテーブルに座る
ああ、よりにもよってこんな場所なんて…
頭にあるのはいかにこの場を逃げ出すかって事だけ
満足そうに目の前に座ったキムテヒョンに
私の体は無条件で固まる。
TH「さ、何飲もっか？」
「ウ、ウーロン茶…で」
TH「…そ？」
やけに素直に注文をしてくれる事に、
彼の全ての言動に、私の中で警報が鳴る。
「お待たせしましたウーロン茶とビールでーす」
TH「あ、ありがとうございます。
じゃあこれと、これも、お願いします」
「はーい。ありがとうございます」
彼の視線が私から外れたこの瞬間しか息がうまく吸えない。どうか店員さん、助けてほしいです。
けどそんな時間が続く訳はなくて
TH「…じゃあ、何から話そっか」
「っ、な、なにもっ、」
TH「ない訳ないじゃん。そんなに帰りたい？」
「そもっ、そも、！私は、もうあなたとはっ、」
TH「俺とはもう関わらないって？」
「…っ、そっ、そうで」
TH「無理だよ。そんなこと。出来るわけがない」
「っ」
ヒュッと鳴った喉
何もかも見透かしたかなような目で射られる
また、なにも言い返せない。
じっとこっちを見た後、またフッと笑った彼は
水滴のついた冷たいコップに指を滑らせる。
TH「変わってないね、Aちゃん」
その言葉がどんなに私を重くするか
彼は分かってて言ってるのか、無意識なのか。
どちらにせよ、私はもういっぱいいっぱいだ。
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しおり(プロフ) - キムテヒョンがドロドロにドロドロすぎて大好きです最高 (2021年2月14日 13時) (
レス) id: 1b0e210448 (このIDを非表示/違反報告)
パクジミ - 更新待ってます！)^o^( (2020年11月30日 10時) (レス) id: 38507f27d7 (このIDを非表示/違反報告)
凪紗(プロフ) - ドロドロ小説大好きなのでとてもタイプな作品でした！私自身も作者でドロドロ系しか書いてないのですが(笑) 私も最近全然更新出来ていないので一緒に頑張りましょう(＞＜) 更新頑張ってください！ (2020年11月22日 21時) (レス) id: 938551b283 (このIDを非表示/違反報告)
鼻鼻 - 更新待ってます (2020年11月10日 23時) (レス) id: 8d4ce36b0b (このIDを非表示/違反報告)
パクジミ - こうゆう系の話し好きです！！めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！！ (2020年11月9日 19時) (レス) id: 86f8160429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にりっとん | 作成日時：2020年10月18日 21時
