but the very next day ページ3
.
「ッ、Aちゃん、？」
「ごめっ、ごめんね！！とにかく走って！！」
グイグイ引っ張る手は、紛れもなく僕の好きな女の子の手で、力で僕を引っ張っていて僕に触れていて僕だけを心配していてくれている大好きな温もりだった。
なんで走っているかは分からないけど、でもAちゃんとなら地獄だって行けそうな気がする。僕は君についていく。
駅から数分走って走って、少し静かな商店街に出た。
相変わらずクリスマスソングが流れていて陽気もいいところだけどAちゃんだけは息を切らして苦しそう。
そうだ、僕、久しぶりに会ってる。僕、いまAちゃんと一緒だ。僕は今君の手に触れていて、2人でクリスマスを感じていて、これはもう僕ら、恋人みたいだね。
「Aちゃん、久しぶり」
「ッ、ハァッ、ハァッ、ごめん、ちょっとまって、」
「うん大丈夫だよ、あそこのベンチ座ろう」
水も買って小さな公園のベンチに座る。街頭までデコレーションしていて、この街はクリスマスに気合が入っているね。
「お水どうぞ」
「…ありがとう、ごめんね、」
「全然大丈夫だよ」
シーンとした空気が包む2人の間を、僕は心地よく感じていた。Aちゃんは何を考えているかな？今日は何をしてからここに来たのかな？今からの予定は？知りたいな。
「変なところ見せちゃったね、久しぶりなのに」
「…？そんなことないよ、気にしてない」
「ほんと？笑」
あははって控えめに笑うAちゃんの横顔はどこか疲れていて、目は綺麗なのにどんよりとしていた。可愛い。
「そういえば、話したいことがあるって言ってたね。
ほんと久しぶりでびっくりしたよ、ジョングクくん」
jk「うん。僕も久しぶりで少し緊張してた」
「何かあった？」
jk「うん。僕さ、Aちゃんに伝えたいことがあるんだ」
「…….うん？」
jk「好きなんだ、ずっと、Aちゃんのことが」
真っ直ぐ目を見つめて伝えた僕の気持ち。全てを話したいけど長くなる。けどそれじゃ僕の本気度は伝わるだろうか。僕は君をものすごく愛おしいって思っていて、守りたくて愛したくて愛してもいいかな？愛する権利が欲しい。
「ジョングクくん、え、えっ、まって」
jk「ずっとAちゃんが好きだった。今も。毎日想いが強くなっていって、Aちゃんを近くで守りたいって思った」
「ジョングクくん、」
jk「だから告白した。僕の彼女になって欲しい」
．
続く
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作者名：にりっとん | 作成日時：2021年11月9日 22時
