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「ジンヒョン...。」
「はは、そんな泣きそうな顔をするな。
俺は大丈夫。生きて帰って来る」
宿舎の無駄に広い玄関で、皆で並ぶ。
ジンヒョンは涙ぐむテヒョニヒョンの頭に手を乗せてワシャワシャする。
ジンヒョンが安心させるために言った、「生きて帰ってくる」という言葉。
今は兵役に行く時期でもないし、準備期間も飛ばしてるけど、アンチがジンヒョンに辛い思いをさせようと行かなくてはならないジンヒョンは、何を思ってるだろう。
「じゃあ、しばらくね。」
「ヒョン...行かないで。」
「俺も何で行かなくちゃいけないのか分かんないけど、取り合えず大丈夫だ。」
ヘラっと笑ったジンヒョンの笑顔が、僕の涙でぼやける。
「お〜やぁ、A泣かないで。」
ジンヒョンが僕の目の前に来て涙をぬぐってくれる。
顔を上げて精一杯の笑顔を作る。
ジンヒョンがそれに応えるように笑ったのが見えた。
ジンヒョンが居なくなった宿舎で、僕らは思いっきり泣いた。
次の日ジンヒョンが兵役に行ったと言う発表がされたけど、それでも暴動はおさまらなかった。
それどころか、メンバーを売ったと批判が殺到した。
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作者名：さくらンぼ | 作成日時：2020年3月25日 14時
