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「PD ニム。」
「まさかお前達がデータを持ち歩いてるなんて。」
「こんな事になるなんて思いませんでした。」
「まぁ、事情を説明しなかった私にも、責任はある。」
「...」
「もうAは気づいたかな。」
「はい。」
何のことだ？と言いたげなヒョンたちの視線が飛んでくる。
「じゃあ、聞かせてくれ。」
「...、爆発とは、争いのことですよね？」
「なぜそう思った？」
「PDニム、秀才達が作る曲は美しすぎるあまり戦争をも引き起こすんですよね？」
「うむ。」
「だからPDニムは僕たちに厳しくしたんでしょう。
PDニムは争ったり怒鳴り合ったりするのが嫌いだけど、あの時車でしゃべった時、PDニムは僕を見て泣きそうな顔をした。
僕が痛いと言っても無理やり座らせたのは、僕たちが争いを引き起こす原因になってしまったから」
「そうだ。その通り。
お前たちは爆発という名の「戦争」を起こしたんだ。
分かるかね。」
ヒョンたちはきっと、全く理解してない。
意味が分からないだろう。
「えっと...」
「秀才同士が作る曲は美しすぎるあまり戦争を引き起こすんだ。
私はAのような、心の底から音楽を楽しめる若者の青春を奪いたくはなかった。
だから、本当に申し訳なく思ってる。
何度もお前らの考えにくぎを刺し、その痛みに倒れても、お前達が諦めるならそれでよかった。
一か八か、世間にお前たちが作ったという事を公表しようと思う。
疑問が解決することで、静まるかもしれない。
だがそうなったとしても、お前たちには責任を取ってもらう。
分かるよな？」
「...はい。PDニム。」
「じゃあこれで騒ぎが静まることを祈りなさい。
しばらく仕事はなくなるぞ。」
「はい。」
僕たちはパンPDに頭を下げて、社長室を出た。
良くも悪くも僕の考えは合っていた。
なんということだろう。
確かに僕はユンギさんのことやジミンさんのことを秀才だと感じたことは多々ある。
それをパンPDは見抜いていたんだ。
そういうことなんだ。
これからどうなるんだろうという不安と共に歩く廊下は、気持ち悪かった。
きっと、これからも。
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作者名：さくらンぼ | 作成日時：2020年3月25日 14時
