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マスクを外した男性は、なんと言うか、
優しそうな人だった。
腫れぼったい一重で、唇がぷるんとしていた。
「いきなり声を掛けてごめん。
廊下を歩いてたら声が聞こえてきて、気になって見に来ちゃった。」
あぁ、この声。
綺麗だ。美しい。
僕は聞き惚れていた。
こんな綺麗な声は耳に残るダンスの先生のガラガラで甲高い声を打ち消してくれた。
「もしかして、うるさかったですか？」
「いやいや！うるさかったから来たんじゃなくて引き寄せられて来たんだよ。」
お世辞が上手だ。
有名人はいつもそうだ。
相手を褒め称えて、機嫌をとって、
僕は少なくともそうやってると思っている。
「君の名前は？」
「僕は、パク・Aです。」
「すごい！僕と同じ名字だ！
僕はパク・ジミン。」
パクジミンか...。
聞いたことあるような気がする。
BTS
SEVENTEEN
EXO
BTOB
SEVENTEEN...。
seventeenの人か？
もしそうなんだとしたら、僕はすごい有名人の方と話してることになる。
僕はもう一度ジミンという男性の顔を見た。
整った鼻。
魅力的な唇。
そして何より、優しそうな目元。
きっと、そうだ。
この人はseventeenの人だ。
もし違っても何かしら有名なグループに入っているだろう。
「あの、大丈夫？」
そう声を掛けられたのは、僕が思わずジミンさんの顔を凝視してしまったからだ。
僕は慌てて謝った。
ジミンさんはニッと笑って面白いね、と言った。
今の流れの中で何処に面白いと感じる要素があるんだろうと思ったが聞き返しはしなかった。
「どうしてこの事務所にいるんですか？」
「？
あれ、気づいたんじゃ無かったの？」
「？？」
気づいた？
seventeenの人だって？
「あの、seventeenの方ですか？」
僕がそう聞くと、ジミンさんは変な顔をした。
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お星さんに色を付けてくれてありがとうございます！
頑張りますね！
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作者名：さくらンぼ | 作成日時：2020年3月25日 14時
