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どれ程待ったか分からない。
冷たい床の上に横になって、窓から見えてた太陽が消えかかった時、足音が聞こえた。
間違いない。
無数の足音はイケメン達が帰ってきたと表してる。
僕は起き上がって胡座をかいた。
ガチャっとドアが開いて、おかえりなさいと言おうとした。
「目標発見」
ドアがバンっと大きな音を立てる。
僕の顔から熱がサーっと引いていく。
ガタイの良い男の人がゾロゾロ入ってきて、僕は後ろに後ずさった。
「Aくん。
おいで？」
ボスの様な人がズカズカと僕の前に来る。
怖い。
怖い。
僕は全力で走り出した。
後ろから手を掴まれてグイッと引っ張られて転がる体。
「手荒な真似はしたくないんだ。
大人しく着いておいで？」
複数の男の人に囲まれて、逃げ場がなくなる。
どこからか現れた手に立たされて、腕を後ろに引っ張られる。
「っ、痛いです！！
何するんですか！」
「君が何もしないなら我々も何もしないよ。」
後ろでカシャリと音がする。
急いで動かそうとしても動かない手。
どうやら手錠をかけられたみたいだ。
僕が抵抗するたびに腕を引っ張られる。
それでも僕はやめなかった。
僕はイケメン達とやりたいことがある。
やらなきゃいけないことがある。
絶対捕まりたくない。
もがいて、もがいて、やっと抜け出せた。
よしっ！と走り出した時、背中に衝撃が走った。
思わず倒れ込む僕を仰向けにして、男の人が僕をまた取り囲む。
ふと、作業室が開いてるのが見えた。
青ざめていく顔。
「だめ！それだけは！」
出来る限りの声で叫んだ。
それでも作業室からは大きな音が鳴るばかりだ。
絶対に、阻止しないと。
と思っていると、さっきのボスの様な人が僕に跨った。
「だから、大人しくしろと言ったのに。」
そう吐き捨てたボスの様な人は片足を振り上げて、僕に思いっきり突き落としてきた。
余りの痛さに息ができない。
意識が朦朧とする中、僕は男の人達に担がれて何処かに運び込まれた。
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作者名：さくらンぼ | 作成日時：2020年3月25日 14時
