若者の波 ページ19
今日の美術館も混雑していた。
なんだかいつもより気が軽い気がして、
いい日になりそうな予感がした。
…でも、私の予感は外れてしまったようだ。
一つの絵画の前に、中学か高校生らしい人の群れが居た。
「なにこの絵画？」
「うっわ、なんか不気味〜。」
「やっぱ俺ら美術とか向いてねぇなぁ。」
…あまり大声で話すのは控えて欲しいが…。
「魅力を感じられねぇな。俺らには無理だよ。」
「わかる。絵画に博識で何になるんだろうな。」
「それにしても…
この絵画書いたやつの気が知れねぇな。」
…流石に騒ぎすぎだな。
「君たち、少しお話いいかな。」
いつもの笑顔を貼り付けて、男子高校生の前に立つ。
「あのね、絵画に興味が無くて
喋っちゃうのは分かるんだけど。
あくまでもここは美術館。
静かにしなきゃいけないし、
絵を見に来ている人もいる訳。」
淡々と、自分の中の怒りを語る。
「あまり人を不快にするような発言は
控えて貰えないかな。」
最後の言葉を言い切った。
男子高校生達は私を見つめ、黙っていた。
「なんだよ。ならおねーさんは
この絵画の魅力分かるの？
てか、絵画の魅力を知って何になるの？」
指さした絵画。
私も最初は不気味だと思っていたし、
どこがいいのか分からなかった。
でも今は違う。
絵画の中の彼等と出会ってしまったから。
「この絵画の
ずっとこのテントにいる。
それなのに、口元は笑っている。
自分で道化を演じ、笑われる。
それが嬉しくて笑ってるんじゃない。
きっと、他に何か嬉しいものを見つけたんだ。」
学生たちは、黙って私の言葉を聞いている。
「君達が絵画に興味が無い、それはつまり
自分達の世界をもっと広げられるってことだよ。」
こんなこと語るつもりでもなかったのに。
心がそうしろと叫んでいる。
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ぺっぱーみんとkk(プロフ) - ありがとうございます！！！これからもよろしくお願い致します！！！！ (11月9日 6時) (
レス) id: 1b7e41381c (このIDを非表示/違反報告)
おととめぐ(プロフ) - 続編…嬉しいです！！ (11月9日 0時) (レス) @page31 id: c7539b4f89 (このIDを非表示/違反報告)
おととめぐ(プロフ) - こちらこそ！こんな素敵な作品を…！なるほど…もう一周してきまーす！ (11月6日 17時) (レス) id: c7539b4f89 (このIDを非表示/違反報告)
ぺっぱーみんとkk(プロフ) - わぁぁぁ！！！ありがとうございます！館長の絵画達への感情変化などにも注目してみて下さい…新しい考えが浮かぶかもしれませんよ…！！ (11月6日 17時) (レス) id: 1b7e41381c (このIDを非表示/違反報告)
おととめぐ(プロフ) - 更新に感謝！！絵画達と別れてしまうのか…今後の展開が楽しみです！プレッシャーとしてではなく、純粋に受け取ってもらえると嬉しいです…！ (11月6日 16時) (レス) @page26 id: c7539b4f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾒ布ｩ | 作成日時：2023年10月22日 16時
