オーバーホール ページ22
時は流れ、翌朝5時30分。
スマホのアラームで起きると、私は身支度を整え始めた。
朝食をこれでもかというほど摂って、薬を飲む。
そして、鏡の前で『無我夢中』で黒スーツを着ているのを想像した。
寝てる間に『無我夢中』が解けて梶尾に戻ってたから、『無我夢中』で梶岡に成るのも忘れずに。
念の為スーツの胸ポケットに薬を2錠入れておいた。
最後に資料をもう一回眺め、死穢八斎會のメンバーの個性を頭に叩き込む。
びっくりしたのが、治崎の個性。
『オーバーホール』。
それは…対象の分解・修復が可能な力。
個性の使い方間違えてるって絶対。
サポート科系か医療系に行った方が良いと思うけどな。
でも、強力な個性ってことに違いはない。
最も注意すべき人物だ。
そんな事を考えながら耳元にインカムを装着し、探偵社と繋がっているか確認する。
アジトの構造が分からないから、基本的に探偵社から指示は来ないけど、緊急時の為にね。
「あーあー、梶尾です。聞こえますか？」
「こ…ちら…谷崎です。聞こえてますよ」
「こんな朝早くにすみません。これからアジトへ向かいます」
「いえ、大丈夫ですよ。
電波で感知される恐れがあるので、これからは連絡は最小限にとどめてください」
「了解です」
問題無く谷崎さんと連絡が取れた。
尖ったマスクを装着して、完成。
うおお…一気に悪者感が。
ホテルのチェックアウトは明日にしてるから、今日一日は荷物置きっぱなしでも大丈夫。
鏡の前で、私が不可視な状態になっているのを想像する。
鏡に、何も映らなくなった。
時計を見ると、午前7時丁度。
「おっし。じゃあ、行きますかな」
実は死穢八斎會のアジトは、このホテルからそんなに離れていない。
徒歩15分、ってところ。
余力を残しておく為に、歩いて行こう。
だけど、これが大変だった。
不可視な状態になってる訳だから、人とぶつからないように歩くのが本当に難しい。
今の時間帯、そろそろ通勤ラッシュだし。
とりあえず、路地裏に入り込んだ。
ビルとビルの、すきま。
お。ビルって事は…
「『背水の陣』で移動できちゃうよね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みあ(プロフ) - 一気読みしてしまいました…っ！続きがめちゃくちゃ気になります！！！更新お待ちしております！！ (2020年2月14日 2時) (
レス) id: 5ed90a1a36 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - すごく話が面白く、続きが気になります！！今更ですが、良かったら更新してほしいです！！！気長に首を長くして待ってますw！！ (2020年2月13日 19時) (レス) id: 2ec471160d (このIDを非表示/違反報告)
なづ(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます!!!お返事が遅くなり、本当にすみません…。これからはなるべく更新出来るようにしますので、よろしくお願いいたします((*_ _))ﾍﾟｺﾘ (2019年5月5日 20時) (レス) id: aeae5a505f (このIDを非表示/違反報告)
はる - 面白いので好きです。続きが気になりますので早く更新してください。【求む更新】どうも はる でした (2018年11月26日 21時) (レス) id: d352232727 (このIDを非表示/違反報告)
なづ(プロフ) - AtRファンさん» コメントありがとうございます！いつも見てくださっているとは…！楽しんで読んで頂けて、嬉しい限りです！！更新頑張ります！ (2018年9月27日 21時) (レス) id: aeae5a505f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なづ | 作成日時：2018年8月17日 23時
