認知済 -まふまふ- (ページ2)

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〃 - ヤナセページ2

スタッフさんから話を頂いたのは、ほんの1週間前。

花束か何かをプレゼントしたいんです。と提案があり、いいですね〜と答えた私は、何故だか、花束を渡すという大役に選ばれてしまった。

最初聞いた時は勿論断った。

昔から見てるから、とか
彼女だから、とか

そんなのより、ライバルであり、親友でもある天月くんや、luzくんとか。
ここ何年かでずっと仲良しになったうらさん、さかたんとか。
パートナーであり、先輩であり、恩人でもあるそらるさんとか。

たくさん名前を上げた。

スタッフさんも、そう仰るなら〜とかなんだとか言ってくれて、1度きちんと断ったはずなのに。
結局みんなに背中を押されて。

いつもなら、客席で見てる彼の姿を今日は彼に見つからないように隠れながら見ていた。

天気の悪さも吹っ飛ばしてしまいそうな程のみんなの歓声。
溢れんばかりの白の光。
曲ごとに変わるそれは、初めて見れたことに泣きそうになるくらいに凄くて。

改めてまふがここまで来たんだ。と嬉しさが込み上げた。

自然と涙が溢れて、そのまま彼最後のMCに入り、涙は俄然止まらなくなる。

ここまで来るのに色んなことがあった。と走馬灯のように思い出達が頭をよぎる。

それでもそれを吹き飛ばしてしまう程、彼のリスナーは暖かかった。

今です。とマイクと花束を手渡され、息を吸い込んだ。

「ちょっと待ったーー！！！！」

感動的なシーンに削ぐわない言葉と声量。

それでも、こうしないとまた泣けてくるような気がして。

唖然としている彼を向かって、歩き出した。