未成年だけどコドモじゃない （映画）

19話 夢の新婚生活 ページ19

大家「ああああぁぁーーーーーーー！」

とAの耳元で急に大声を出した。

A「きゃぁぁぁぁーーー！」

びっくりしたAは、悲鳴をあげながら走って逃げ出す。

大家「学校はあっち！」

だから大家の親切なアドバイスなど、
聞こえるはずもなく、 学校と正反対の
道を走ってしまうのだった。
そして町中を迷いに迷ってAが光習院大付属高校にたどり着いたのは……。
既に放課後と言っていい時間だった_。
フラフラとした足取りで校舎に向かうと、ちょうど帰宅しようとしていた
五十鈴とばったりでくわす。

五十鈴「A！」
A「リンリン…」
五十鈴「どうしたんだよ？」
A「どうって…登校」
五十鈴「今何時だと思ってんだ。授業なんてとっくに終わったよ。」
A「え……？」

五十鈴の言う通り、一日の終わりを告げるチャイムが学校中に鳴り響いていた。
フラフラだったAはとうとう我慢
できずに、その場にペタリと座り込む。

A「なんで？なんてこんな……」
五十鈴「A、何があった？」

もちろんこんな時間にAが登校
してくるなんておかしいと五十鈴は
すぐに気づいた。
しかもAのこの疲れ方、どう考えても普通じゃない。
AもAで疲れがピークに
達して、思わず弱音を吐いてしまった。

A「靴脱いで……」
五十鈴「靴？」
A「ルールが決まって……」
五十鈴「ルール？」
A「先輩が……」
五十鈴「センパイ？」
A「あ、いや！」

五十鈴相手に思わず愚痴ってしまったAだけど、流石に尚との結婚の
ことまでは話せない。
だって2人が結婚したのは秘密だと、
固く約束したから。

五十鈴「全く、鏑木は何したんだ？あいつは、お前の執事だろ？電話してやる」
A「あー！」

Aの様子のおかしいことに苛立った五十鈴は、スマホを取り出して鏑木に
電話しようとした。
Aは祖のスマホを奪って素早く電源をオフにする。

A「結構よ。ご心配泣く。それじゃあリンリン。ごきげんよう。」
名前(鏑木に連絡を入れられて結婚のことがバレたら、先輩に嫌われちゃうじゃない、！)

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