家族日記 ~おかあが星になるまで~ (ページ10)

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章大side

Aが病室について、

俺もベッドサイドの椅子に座って

Aの右手を繋いだり摩ったり。

あの時見たことない勢いで痙攣していた右手

ほんまになんだったんやろか。

しばらくすると

叶さんに抱っこされてげんが入ってきた

こわくて不安で

俺がおらんなってからもいっぱい泣いたんやろな。

叶「げんちゃん、パパもおかあもいるね、会えたね」

そう言いながら俺にげんを預ける叶さん。

げ「んっ…ぱぱぁ…」

「ごめんな、不安やったな、もうパパおるよ」

ぎゅっとしがみついてくる力が切なかった

「叶さん、すいません、ほんま助かりました。ありがとうございました…」

「ううん、全然いいの、げんちゃんも泣いてたけどいい子にしてたし。それより…A…」

そう言いながら叶さんは

俺とは反対側のベッド横の椅子にすわった

「あぁ…俺も原因わからなくって…今日急にって感じで…」

「先生からは？」

「また後で詳しく話す、って…」

「そっか…ごめんね。章大くん」

「ええ、なんで叶さんが謝るんですか、誰も悪ないですよ」

「急にAこんなになって、不安だったろうなって。」

「それは叶さんもげんも一緒ですよ。俺だけやないですから。」

「そっか………A～早く起きなよ～素敵な旦那さんもかわいい息子も待ってるよ～」

頑張って笑う叶さんやけど

やっぱり目からは涙がこぼれてた。