家族日記 ~おかあが星になるまで~ (ページ11)

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章大side

げんも疲れてもうて

俺の腕の中でウトウトしだした頃

先生から「詳しくお話したい」って。

叶「章大くんしかいないから。げんちゃんみてるよ。お願い。」

小さく頷いて、病室を後にした。

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「脳腫瘍…ですか…？A…が…？」

「はい、検査の結果、脳にいくつか腫瘍らしき影が見つかりました。まだ断定は出来ませんが、その可能性が高いかと。頭痛と痙攣もそのせいでしょう。」

「あっ、あの…な、治るんですよね？まだ妻も30歳ですし、3歳の息子もいて…」

「安田さん、不安な気持ちはわかります。ですが、もう少し詳しい検査をしなければなんとも言えないんです。今日から入院していただいて、もう一度検査をさせていただきます。そこから、どのように治療するか、一緒に考えていきましょう。」

「は…い…」

先生が言うてる事は理解できる。

せやけど、

それがAの話だってことは理解できひんかった

どこかで悪い夢なんちゃうかって

思ってる自分がおる

これをどうやってAに

げんに

伝えればええんやろ。