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*第六話 ページ8




「お前料理上手いんだなぁ」

「ありがとうございます」

手を動かしながら答える。

この家は毎日三食ほとんど外食だと聞いて体に良くないでしょ、と俺が自ら名乗り出て作っている。

しかし(当たり前だが)まだ完全に信用されてはいないようてさっきから不自然でない程度に交代しながら俺の様子を見ているのだ。

まぁ少なくとも『今は』毒とか持ってないし安心してもいいのに。

でもギャング組織としてどんな容姿でも油断しないのはいいと思う。俺男だけど。女じゃないけど。

「なぁなぁ、何作ってるんだ?」

「炒飯ですよ、チャーハン。聞いたことありません?」

「あるある!韓国?の方のやつだろ!」

「中国ですね」

中でも1番話しかけてくるのがナランチャだ。彼は騒がしいがあの銀髪よりはマシだ。無言よりも騒がしい方がいい。

「終わりました!それぞれ好きな量持ってってください!」

大声でそう呼ぶと、ぞろぞろと残りの4人がキッチンに来る。うん、狭い。

ナランチャが「1番乗りー」とか言いながら炒飯を盛り、その後にブチャラティ、ミスタ、フーゴ、銀髪と続いた。

銀髪の名前は覚えているが口にも脳内にも出すつもりはない。なんてったって嫌だから。

「「「いただきます」」」

皆で手を合わせる。ナランチャは先に1人で食べようとしてフーゴに怒られていた。

毒見なのか皆が手をつける訳ではなく、1番最初にミスタが手をつけた。本当に入れてないんだけどね。

ピシャーンと雷に当たったように目を見開くミスタ。それを『毒がある』という風に受け取ったのか全員が俺に目線を向ける。

「やっぱりそうか……見た目で判断しちゃいけねぇなぁ」

「おい、誰の差し金」

差し金だ?と聞こうとしたのだろうが、それはミスタによって遮られた。

「お前ら違うから!落ち着け!」

「はぁ?」

間抜けな声をあげたのはナランチャだ。皆の目線がまたミスタに集まり、ミスタは口を開く。

「めっっちゃうめぇんだよこれ!マジで!毒なんて入ってない!」

はぁ?

今度の声は俺とミスタ以外の全員のものだった。

「操作されてる………とかじゃねぇよなぁ?」

「ちげぇって本当に!オレの所属してるこの組織とかチーム名言えるから!」

「それだけじゃ証拠になんねぇだろ」

「じゃあお前らの生い立ちでも言うか!?Aいるけどよ!」

それを聞き、ようやく納得したようでナランチャを始めにまだ訝しげに目線を向けてくるが食べ始めた。

「こっ、これはっ!」

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操菜 荘椏(プロフ) - (*´ー`*)さん» ありがとうございます!!勿体ないお言葉です…まったり更新になるとは思いますが、これからもよろしくお願いします! (2019年1月24日 21時) (レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
(*´ー`*) - 連載頑張ってくださいね!ε=ヽ( *´▽`)ノ (2019年1月24日 9時) (レス) id: 249673e94e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:操菜 荘椏 | 作成日時:2018年12月1日 0時

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