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慌てて城がでてきたAを連れ、ショッピは街へと向かった。久々に会ったのだから話がしたいというショッピの誘いに渋々乗り、Aは喫茶店に連れられた。
店員に丁寧に聞かれた注文に、コーヒーと紅茶を頼むとショッピはAの方を見る。
「...ごめん、なんか」
「ん？なにが？」
「俺のわがままばっかり付き合ってもらって、」
「私がやりたくてしてるんだから気にすることじゃないでしょ」
雷雨の中再開した時よりも幾分か彼女の態度が柔らかい。再開した当時は警戒していたからなのか、Aも笑う回数が増えた気がする。頬杖をついて外を眺めるAをショッピはじっとりと見つめ、恍惚とした表情を浮かべる。彼女に寄せた好意はまだ冷めない。
「...そんなにじっと見ないでくれる？」
「恥ずかしいん？」
「...まぁ、」
ジト目で睨んできたAに率直な疑問をぶつけると、それは案外素直に返事が返ってきた。昔から隙を見せまいと余裕があるように見せていたAのほんのり赤くなった顔にショッピは優越感を覚えた。Aは恥ずかしがり屋だった。まぁ、彼女自身が恥ずかしがり屋であることを恥ずかしがり、普段人には見せないのだが。
「あ、今回の戦争の件、ありがとうな。」
「いーえ。ついさっき白旗掲げたんでしょ？」
「...せやな。生憎俺は休憩中やったけど、現場にいたコネシマさんとゾムさんと...あとはひとらんらんさん辺りは敵国がその瞬間見とったと思う」
「そっ、か。特攻隊の方はどう？」
「あぁ、それなら今ひとらんらんさんが向かってる。」
なら良かった。
Aはへらりと笑い、紅茶を啜った。戦争中にグルッペンに連れられさられた訳だが、どうやら話している途中に戦争が終わったらしい。まぁ、敵国の主な戦力は南から城に入るはずだった部隊のため、Aが壊滅させた瞬間から既に勝敗は決まっていたようなものだろう。
「...南の方の部隊、気付かなかったでしょ」
「せやな。城より南って森林みたいなもんやし」
「我々国自体が森林に囲まれてるようなものだしね」
スパイが居たんだろうけど、そこまではさすがに個人の私じゃ特定は無理だったかな。
Aは紅茶の入ったカップをソーサーに置いた。
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平成最後の更新ですわーい！
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作者名：くるす*
作成日時：2019年4月14日 2時
