【w。r。w。r。d】白旗を破り捨てる。【g。r】 (ページ3)

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そして迎えた採用試験日。
試験に出向いたのはシャオロンとゾム、コネシマに鬱だった。彼らは戦線の主軸となる部隊を率いているため、何ら珍しいことは無い。特に今回だけ特別に誰かがいる訳でもない採用試験が始まり、兵士は緊張で顔を強ばらせる。
資料を見たシャオロンがぽつりと呟いた。

「ふぅん、134人ねえ、ガチで人数少ないんやな。異例の一日で終わるやつちゃう？」
「トントンからの希望としては今日で終わらせて欲しいんやって。...まあ、10分の1に満たへんかったのはめちゃくちゃ珍しいことやな」
「ゾム聞いてないん？シトル国兵の扱い酷かったらしいからこれを機に辞めたやつばっかやで」
「はー、意気地無しやん」

コネシマの言葉にゾムはむすりと頬を膨らませた。誰も彼を宥める様子は無く、ある程度話がまとまると兵士と実技試験が始まった。
決め方は至極単純。1対1の模擬戦をしてもらい、動きや隙のなさなどの能力を見て我々国の幹部が最終的な結果を決める。
最初は不服そうだったゾムも、だんだんと体が前のめにりなり食い込むようにそれを見ていた。

「...わっかりやすない？アイツ」
「しっ、シャオちゃん黙って。バレたら食害やで」

鬱のお叱りにシャオロンが不満げに顔を歪めた。恐れているものが違う。そうじゃない。けど合っている。めちゃくちゃに複雑な心境にシャオロンは考えるのをやめ、またペンを手に取ると名簿を見ながら模擬戦を眺めた。
午前11時現在、既に14名の採用が決定。