【w。r。w。r。d】こちら、名折れ捜査サーカス団員。 (ページ10)

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ツギハギ。ページ10

「...かえでちゃんの限界も近い、でも証拠はもう少し欲しい。どうしよう、どうすれば、」

「何考え込んでんの」

「おわっ、」

ブツブツと独り言を呟きながら帰る途中、Aは後ろからチーノに肩を掴まれた。あまりの衝撃にふらっとするが、直ぐに立て直すと考えていたことも忘れてチーノに怒る。当の本人はけらけらとなんともなさげに笑っている。

「考え込んでたのに危ないってば」

「いやあ、あんまりにも背中が小さいもんで」

「...かえでちゃんの限界が近い。早くしないと、」

「でも証拠はまだ3つや。足りひん。」

「ｯどうしよう、どうしたら、かえでちゃんが道を踏み外す前に私達が助けなきゃ、」

「...そんなに暗くならんでも。今までこんなことは何回もあったけど結果的に大勝利やったやろ。」

慌ててどうすんねん。お前が慌てて選択間違えたら誰かが命を落とすかもしれへん。誰かを傷つけて被害を増やしてしまうかもしれへん。冷静になるほうが先。
チーノはAを諭すように言った。彼の言葉に同意したのか、Aは息を吐いて頷く。証拠は少なくとも6個はほしい。どうするか。3日で集められるか？より有利な情報がほしい。

「...っそうだ、そうしよう」

「お、なにか思いついた？」

「うん、これで集まるはず、明後日は金曜日だから生徒会が書類の回収をしてる。きっと書類を受け取るからその場面は分かる。」

画像と音声で、2つ。

「あと、明日は木曜日。多分金曜日の朝、早く来て生徒会は教室の清掃がある。」

頼む場面が、見れるはず。
話しながら明確になった計画に、Aは顔を明るくした。

「...そ。生徒会の方は俺がなんとかするわ」

「え、」

「そんなに頑張ってるなら俺もやらなあかんしな」

「ｯほんと！？やったあ！」

だから、頑張れよ。
チーノはくしゃりとAの頭を撫でた。